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ダルビッシュ、勝利投手目前で痛恨2被弾…。6奪三振も5回途中4失点で降板

THE DIGEST編集部

2021.04.02

新天地初のマウンドに立ったダルビッシュ。快調ではないものの、本領も徐々に発揮している。(C)Getty Images

新天地初のマウンドに立ったダルビッシュ。快調ではないものの、本領も徐々に発揮している。(C)Getty Images

 メジャーリーグは現地時間4月1日、2021年シーズンの開幕を迎えた。サンディエゴ・パドレスはその栄えあるマウンドに、昨オフにシカゴ・カブスからトレードで獲得したダルビッシュ有を送った。

 ダルビッシュは本拠地ペトコ・パークで行われたアリゾナ・ダイヤモンドバック戦に先発。4.2回(93球)を投げて8安打4失点、6奪三振で勝利投手の権利を目前にKOされることになった。
 
 テキサス・レンジャーズ在籍時の2017年以来、自身2度目の開幕投手となったダルビッシュ。昨年は日本人史上初のメジャー最多勝に輝き、サイ・ヤング賞投票2位に入るなど大きな期待を寄せられてオフに上昇気流に乗るパドレスへと加入した。若き本格派が揃う中での34歳にして大役を任されたが、初回からいまひとつリズムがつかめない。

 先頭打者を一塁ゴロで打ち取ったものの、不運な当たりではあったが2番のケテル・マーテイに内野安打で出塁を許す。さらに先発野手では唯一の右打者であるクリスチャン・ウォーカーには甘く入ったカッターを右前に運ばれてピンチ拡大。ここで、4番のデビッド・ペラルタは97.4マイル(約157キロ)の4シームで見逃し三振に仕留めて立ち直ったかに見えたが、後続のアズドゥルバル・カブレラは追い込みながらもタイムリーを許していきなり失点してしまう。

 2回には相手先発のマディソン・バムガーナーにフェンス直撃の二塁打、3回にも先頭のマーティに二塁打、4回1死から6番に二塁打と毎回ピンチを背負うピッチング。しかし、いずれも最後は三振に仕留めるダルビッシュらしい投球で窮地を脱した。

 中でも圧巻だったのは3回だ。先制打を浴びたカブレラを迎えた中、インコースに98.0マイル(約158キロ)のシンカーを完璧に投げ込んで見逃し三振。会心の投球に、カブスからともに移籍したビクター・カラティニもガッツポーズが出たほどだった。

 エースの出来は本調子ではない一方で、自慢の打線は2回に四球と連打でチャンスを作ると、カラティニが逆転の2点タイムリー、3回には2者連続本塁打などで3点を加え、5回までに6点の援護をプレゼント。これで勝利投手は確実かに思えたが、5回に悪夢が待っていた。

 この日2安打を打たれているマーティにソロアーチ、さらに四球後にカブレラに2ランを被弾するなどまさかの3失点。あと1死で5回終了となり移籍後初、メジャー初の開幕戦勝利投手を手にするところだったが、球数93球もあって無念の降板となった。

構成●THE DIGEST編集部
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