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「全盛期のタナカとマツイが一人の人間に」大谷翔平を通算696本塁打のA-RODが大絶賛。“攻略法”は「とにかく速球を…」

THE DIGEST編集部

2021.04.05

衝撃の“リアル二刀流”デビューを果たした大谷。投打の活躍に、レジェンドも称賛する他なかった。(C)Getty Images

衝撃の“リアル二刀流”デビューを果たした大谷。投打の活躍に、レジェンドも称賛する他なかった。(C)Getty Images

 大谷翔平の衝撃に、日米球界は驚きを隠しきれていない。

 ロサンゼルス・エンジェルス所属の大谷は現地時間4月4日、本拠地で行なわれたシカゴ・ホワイトソックス戦にメジャー118年ぶりとなる「2番・投手」で先発出場。5回に制球を乱して1050日ぶりの白星とはならなかったものの、計7三振を奪い、最速101.1マイル(約162.7キロ)を計測した。そして打っては第1打席、97マイルの速球を完璧に捉えて先制のホームラン。

 100マイルを投げて100マイルを打つ。”リアル二刀流”ここにあり、という活躍だった。

 このパフォーマンスに鳥肌が立ったのは、レジェンドも同様だった。大谷が登板したこの試合は『ESPN』の『サンデーナイト・ベースボール』として全米中継されており、同局で解説者を務めているMVP3回、通算696本塁打の元スーパースター、“A-ROD”ことアレックス・ロドリゲスも大谷のプレーに驚愕した。
 
 初回に大谷が記録した球団歴代最速となる打球初速115.2マイル(約185キロ)、飛距離450フィート(約137m)の特大アーチを見たA-RODは「馬鹿げている」と笑いながら一言。そして、「どれだけ特別なことか! もしあなたが日本人のファンだとしたら、オオタニは全盛期のマサヒロ・タナカとヒデキ・マツイが一人の人間にいるようなものだよ」と賛辞の言葉を送った。

 田中将大も松井秀喜も、A-RODはともにニューヨーク・ヤンキースでチームメイトだった仲。それぞれの全盛期を一つ選ぶのであれば、田中は自己最多14勝、防御率3.07、199.2回を投げてサイ・ヤング賞投票7位に入った2016年が該当するだろうか。松井であれば、日本人メジャーリーガー最多となる31本塁打を放ち、OPS.912を記録した2004年がそれだろう。確かに大谷のポテンシャルやプレーを見ると、A-RODの言葉は決して過大評価ではないように聞こえてくる。

 そしてA-RODは元打者として、“投手・大谷”の攻略法についても語った。「最初は速球を打ちたいし、スピードボールを待つね。とにかく、2ストライクに追い込まれたくないんだ」。果たしてその理由は、「オオタニにはえげつないスプリットがあるだろ。だから、とにかく追い込まれないように早いカウントの球を狙っていくしかない」とのことである。

“リアル二刀流”としての最初の試合は、5四球を与えるなど課題も露呈した。その一方で、A-RODが「えげつない」と形容したスプリッターで4つの三振を奪うなど、実力の一端も証明。次回の登板ではその才能をフルに発揮して、久しぶりの白星をつかんでもらいたい。

構成●THE DIGEST編集部
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