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「非常に力強いスウィングだった」大谷翔平、“ゴジラ越え”の第3号アーチを指揮官が絶賛した理由とは?

THE DIGEST編集部

2021.04.10

大谷がセンター左に豪快アーチ。指揮官は結果はもちろん、そのスウィングに注目した。(C)Getty Images

大谷がセンター左に豪快アーチ。指揮官は結果はもちろん、そのスウィングに注目した。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間4月9日、敵地で行なわれたトロント・ブルージェイズ戦に「2番・DH」で先発出場。2回に走者一掃の二塁打、5回には第3号アーチを放つなど5打数2安打4打点の活躍で、チームも7対1で快勝した。

 初回の第1打席、オープナーで登場したデビッド・フェルプスの外角カーブに空振り三振に終わった大谷。しかし2回、エンジェルス打線は代わり端のTJ・ゾイクを攻め立ててチャンスを作ると、1番のデビッド・フレッチャーが失策で出塁して先制し、2死満塁で大谷に打席を回す。カウント1-2からの4球目、外角のチェンジアップに態勢を崩されながらも、何と片手でフェンス直撃の二塁打を放ち、一気に3点をチームにもたらした。

 そして5回の第3打席、今度は初球のシンカーを強振すると、打球はセンター左へぐんぐん伸びる今季第3号アーチ。通算50号本塁打は、262試合目/997打席目で達成され、”ゴジラ”松井秀喜の329試合/1393打席を抜いて日本人メジャーリーガー最速となった。

 この記念すべき一発を、笑顔を浮かべて称賛していたのが、指揮官であるジョー・マッドンだ。稀代の名将は試合後の会見に臨むと、開口一番「オオタニは非常に力強いスウィングだった」と称賛。「見かけだけのスウィングじゃないからこそ、あそこまで飛ばすことができるんだ」。
 
 なぜマッドン監督は、大谷のスウィングについてここまで熱く語るのだろうか。それは、大谷と指揮官の”出会い”と関係している。大谷はエンジェルス入団前、獲得を打診したチームと面談を持った。そして当時、シカゴ・カブスで指揮を執っていたマッドン監督はカブスの一員としてリクルートしていたのだ。

 それまで大谷について知らなかった同氏は、スタッフから大谷の投打の映像を見た際に「何てすごいスウィングなんだ……」と惚れ込み、面接でも熱心に勧誘していたという。

 結果的に断られたものの、大谷とマッドンはエンジェルスで“合流”。果たしてどんな活躍を見せてくれるのかと期待して迎えた昨シーズン、大谷は44試合で打率.190、7本塁打、OPS.657と不振に陥った。「私の知るスウィングではなかった」。だからこそマッドン監督は、昨季も頻繁に「いいスウィングができていない」と語っているし、9日の試合を含めて大谷ついて語る際はスウィングの出来について言及しているのである。

 右手マメの影響もあり、11日に予定されていた先発登板をスキップすることが決まった。しかし、マッドン監督がスウィングを褒め続ける限り、マメが大谷の打撃を阻害するようなことはないはずである。

構成●THE DIGEST編集部
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