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MLB

「年間最優秀キャッチ!」マリナーズ外野手の“サヨナラ弾阻止”が100万回再生超の大反響「信じられない!」

SLUGGER編集部

2021.06.11

空前絶後のスーパープレーを見せたフレイリー。本人も「10回に9回は失敗する」と語る中、その1回を見事に引き当てた。(C)Getty Images

空前絶後のスーパープレーを見せたフレイリー。本人も「10回に9回は失敗する」と語る中、その1回を見事に引き当てた。(C)Getty Images

 メジャーリーグは開幕から2か月が過ぎ、シーズンの40%近くが消化されている。優勝やタイトル争いはまだまだ先の長い話ではあるものの、早くも「年間最優秀キャッチが決まった」と言われるようなスーパープレーが生まれた。

 現地時間6月9日に行なわれたデトロイト・タイガース対シアトル・マリナーズの一戦、3対3で迎えたタイガース攻撃の9回裏、走者を一塁に置いた場面。打者のアイザック・パレイデスが速球を強振した打球はレフト方向にぐんぐん伸び、誰もがサヨナラを確信する本塁打性の当たりだった。

 しかし、マリナーズの左翼手、ジャック・フレイリーは懸命に背走しながらジャンプ。フェンスに直撃しながらもグラブを出すと、何と打球を見事キャッチ。さらには、完璧な中継プレーで飛び出していた一塁走者までもアウトにする併殺も記録し、サヨナラ負けを“一人”で吹き飛ばしたのだった。
 
 この超絶プレーを見たマリナーズの実況も、取った瞬間は声が裏返りながらフレイリーの名前を叫び、「アンビリーバブル!(信じられない)」「アンリアル……(信じられないほどすごい)」と大興奮。一方のタイガース側ブースは、「打球が伸びて、これはーーーー……と、と、取ってる!? オ―ノー!」と落胆し、さらに併殺も決められた瞬間は完全に意気消沈した様子で再び「オー……ノー……」。

 延長に突入してそれぞれ1点を取り合って迎えた11回、マリナーズ打線は一挙5得点と爆発し、最終スコア9対6で快勝。フレイリーのスーパーキャッチは、文字通りチームに勝利をもたらしたのだった。

 試合後、マリナーズ番記者のダニエル・クレイマーが「チームの年間最優秀キャッチ、いやメジャー全体でも議論の対象になるものだ」と評したのに続き、『97.1 The Ticket:』や『Sportsnet』をはじめとした複数媒体も「年間最優秀キャッチ」として報じたほどの衝撃的プレー。当の本人はこう振り返っている。

「普通の守備位置で守っていたら、正直言って、10回やっても9回は失敗していたと思う。打球はフェンスを完全に越えていたからね。でも、僕らは先攻たれたらサヨナラ負けというシチュエーションだった。だから深く守っていて、フェンスにいつもより速く到達できたというわけだ。それが大きかったんだよ」

 メジャーリーグの球場は全30球団、それぞれに特色がある。フェンウェイ・パークのように巨大なグリーンモンスターもあれば、外野フェンスに蔦のあるリグリー・フィールドなどさまざまだ。とはいえ、多くに共通しているのは、外野フェンスの高さを低くして、フェンス際の“攻防”までも楽しめるようにしていること。フレイリーの超絶プレーが生まれたのも、エンターテインメントを追求している国の文化がもたらした面も少なくないだろう。

構成●SLUGGER編集部

【動画】「年間最優秀キャッチ」衝撃的なサヨナラ阻止がこれだ!
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