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高校野球

「頭が真っ白に」横浜1年・緒方漣が9回2死から逆転サヨナラ3ランで広島新庄を下す!【甲子園】

THE DIGEST編集部

2021.08.11

激闘に決着を着けたのは1年生の一撃。想いを乗せたバットが9回2死に奇跡を起こした。写真:滝川敏之(THE DIGEST写真部)

激闘に決着を着けたのは1年生の一撃。想いを乗せたバットが9回2死に奇跡を起こした。写真:滝川敏之(THE DIGEST写真部)

 あまりに劇的すぎる結末となった。

 夏の高校野球甲子園大会は2日目、第2試合で横浜高校と広島新庄高校が対戦し、9回2死から横浜にサヨナラ3ランが飛び出して、3対2で決着した。

【動画】劇的な逆転サヨナラ3ラン! 横浜1年・緒方の想いが乗った奇跡の一発がこれだ

 優勝候補に挙げられている名門による好カードは、序盤から息詰まる展開に。広島新庄の先発はプロ注目の花田侑樹。チームの4番としても活躍する右腕はピンチを作りながらも、好守にも助けられ、落ち着いた投球で横浜打線を6回まで無失点に抑える。

 花田が好投を見せる間、チームは5回にワンチャンスをものにして先制。試合の主導権を握る。一方の横浜は、先発・宮田知弥の好投に答えられず、あと1本が出ない嫌な流れで9回まで突入してしまった。
 
 ここで横浜は、マウンドに1年生の杉山遥希を送るものの、3連続ヒットで1点を失いなお無死二、三塁のピンチ。しかしどうにかしのぎきり、味方の最後の攻撃にすべてを託した。

 先に継投に出ていた広島新庄。2番手の西井拓大が先頭の6番・岸本一心にヒットで走者を許すと、スパッと秋山恭平にスイッチ。花田と並ぶ二枚看板のサウスポーに抑えを任せたが、秋山は決め球のチェンジアップが決まらず、代わり端にヒットを許す。代打を三振に仕留めた、この日2安打の9番も二飛。あと1死までこぎつけた。

 ここで横浜は、1年生ながら名門のリードオフ&ショートストップを務める緒方漣が打席に。カウント1-0からストレートを強振した打球は快音を残してレフトスタンドへぐんぐん伸び、劇的な釣り銭なしの逆転サヨナラ3ラン。横浜が土壇場から勝利を手繰り寄せたのだった。

 試合後のインタビューにて、圧倒的ヒーローとなった緒方は開口一番、「夢のような打席でした。人生で一番の当たりでした」とはじける笑顔で喜びを口にすると、「打った瞬間、頭が真っ白。嬉しい気持ちがこみ上げてきました!」と、自分が成し遂げたことに驚きが隠し切れない様子。また、「同級生の杉山が点を取られたので何とかしようと」思ったことが、大会第1号となる一発につながったという。

「3年生と一日でも多く試合をやりたい」

 緒方の強い想いが実現し、横浜高校は2回戦へと駒を進めることができた。

構成●THE DIGEST編集部


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