あまりの存在感に賛辞を送らざるを得なかったのかもしれない。

　現地時間８月18日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、敵地で行なわれたデトロイト・タイガース戦に「１番・投手」で先発出場。投げては８回１失点無四球８奪三振の好投で８勝目をマーク。打っては今季40号本塁打を放ち、文字通りの大活躍を見せた。
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　まさに“オオタニ劇場”が繰り広げられた。タイガース打線を７回までソロ一発に抑える１失点の好投を見せていた背番号17は、８回に最大の見せ場を作る。先頭打者で打席に入ると、相手右腕ホセ・シスネロがカウント０-１から甘く入ったスライダーを見逃さずフルスイング。高々と舞い上がった打球は、あっという間にライトスタンドに着弾した。

　レジー・ジャクソンの持っていたエンジェルス左打者の球団記録を更新する今季40発目を放ち、８回のマウンドにも立った大谷には、敵地のタイガース・ファンからも大きな拍手と歓声が送られた。その光景は彼のスター性が広く認知されていると示されたシーンでもあった。
  　無論、相手チームも脱帽だ。試合後、MLB公式サイトでタイガース番を務めるジェイソン・ベック記者によれば、敵将のAJ・ヒンチは、「彼は本当に素晴らしい選手で、特別な才能の持ち主だ。今日はそれを改めて目撃することができた。残念ながら自分たちが犠牲になったがね」とコメント。さらに、こう言い放ったという。

「オオタニはマウンドで相手を圧倒し、40号本塁打を打った。仮に競争や負けの苦しみを取り除いて考えれば、彼がしていることは本当に途方もないことだ。なぜ野球が素晴らしいのかを示しているし、本当にその大きな理由になっている」

　過去にワールドチャンピオンを経験した智将が、ここまでの賛辞を寄せるのも稀有と言える。これもまた大谷の存在感が強まっている証拠と言えるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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