2021年のMLBにおいて二刀流で快進撃を続け、文字通り歴史を作った大谷翔平。そんな偉才が放った46本塁打を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る。
今回は、ボストンで12号を放った際に、現地の野球ジャーナリストが寄せた言葉をクローズアップする。完全に“覚醒”し、周囲が驚くハイペースで調子を上げていった大谷は、球界の鉄人とも比較されるようになっていた。
記事初掲載:2021年5月18日
―――◆―――◆―――
ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が止まらない。
現地時間5月16日、敵地で行なわれたボストン・レッドソックス戦に「3番・DH」で先発した大谷は、メジャートップタイに並ぶ今季12号ホームランを放ち、チームの連敗を「4」で止めた。
一振りでチームの救世主となった。1点を追う9回2死の場面で第5打席を迎えた大谷は、レッドソックス守護神マット・バーンズが内角へと投げ込んだ97マイル(約156キロ)の直球を強振。大きな放物線を描いた打球は、あっという間にライトスタンド中段へ。地元放送局『NESEN』のウェブスター・リポーター氏が「こんなの見たくなかった。何てことだ……」と絶句するほどの一撃だった。
大谷の本塁打はこれで今季12本目となった。両リーグを通じても、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、ミッチ・ハニガー(シアトル・マリナーズ)、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)に並ぶトップタイの本数である。
オールスター級のスラッガーたちと肩を並べ、本塁打王も視野に入れる26歳(※当時)の日本人に感嘆する声は後を絶たない。米誌『Reason』のマット・ウェルチ記者は、「ショウヘイ・オオタニはとてつもない記録を打ち出すかもしれない」と現時点でのペースから最終的な打撃成績を予測している。
「今季のオオタニは現時点で50本塁打、120打点、25盗塁、42二塁打、8三塁打、116得点という驚異的なペースを保っている」
ここまで二刀流をこなしながら全試合出場を続けている大谷が、どこまでベストコンディションを保てるかは不透明な部分ではある。しかし、仮にウェルチ記者の予測する成績を達成すれば、いずれも松井秀喜が残した本塁打(31)と打点(116)の日本人最多記録を上回るのだ。
娯楽性を提供し続ける大谷にはこんな指摘も飛んでいる。「これは野球界の再生の歴史だ」と自身のツイッターで褒めちぎったのは、野球ジャーナリストのピーター・ギャモンズ氏だ。
「ブラックソックス事件(米球界最大と言われる1919年の八百長事件)の後にベーブ・ルース、1995年のストライキとワールドシリーズ中止の後にカル・リプケン。そして、パンデミックシーズンの後は、信じられないオオタニだ」
多士済々のメジャーリーグでも注目の的となっている大谷の勢いは、どこまで加速していくのだろうか。今のところ彼を取り巻くフィーバーが収まる気配はない。
構成●THE DIGEST編集部
今回は、ボストンで12号を放った際に、現地の野球ジャーナリストが寄せた言葉をクローズアップする。完全に“覚醒”し、周囲が驚くハイペースで調子を上げていった大谷は、球界の鉄人とも比較されるようになっていた。
記事初掲載:2021年5月18日
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ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が止まらない。
現地時間5月16日、敵地で行なわれたボストン・レッドソックス戦に「3番・DH」で先発した大谷は、メジャートップタイに並ぶ今季12号ホームランを放ち、チームの連敗を「4」で止めた。
一振りでチームの救世主となった。1点を追う9回2死の場面で第5打席を迎えた大谷は、レッドソックス守護神マット・バーンズが内角へと投げ込んだ97マイル(約156キロ)の直球を強振。大きな放物線を描いた打球は、あっという間にライトスタンド中段へ。地元放送局『NESEN』のウェブスター・リポーター氏が「こんなの見たくなかった。何てことだ……」と絶句するほどの一撃だった。
大谷の本塁打はこれで今季12本目となった。両リーグを通じても、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、ミッチ・ハニガー(シアトル・マリナーズ)、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)に並ぶトップタイの本数である。
オールスター級のスラッガーたちと肩を並べ、本塁打王も視野に入れる26歳(※当時)の日本人に感嘆する声は後を絶たない。米誌『Reason』のマット・ウェルチ記者は、「ショウヘイ・オオタニはとてつもない記録を打ち出すかもしれない」と現時点でのペースから最終的な打撃成績を予測している。
「今季のオオタニは現時点で50本塁打、120打点、25盗塁、42二塁打、8三塁打、116得点という驚異的なペースを保っている」
ここまで二刀流をこなしながら全試合出場を続けている大谷が、どこまでベストコンディションを保てるかは不透明な部分ではある。しかし、仮にウェルチ記者の予測する成績を達成すれば、いずれも松井秀喜が残した本塁打(31)と打点(116)の日本人最多記録を上回るのだ。
娯楽性を提供し続ける大谷にはこんな指摘も飛んでいる。「これは野球界の再生の歴史だ」と自身のツイッターで褒めちぎったのは、野球ジャーナリストのピーター・ギャモンズ氏だ。
「ブラックソックス事件(米球界最大と言われる1919年の八百長事件)の後にベーブ・ルース、1995年のストライキとワールドシリーズ中止の後にカル・リプケン。そして、パンデミックシーズンの後は、信じられないオオタニだ」
多士済々のメジャーリーグでも注目の的となっている大谷の勢いは、どこまで加速していくのだろうか。今のところ彼を取り巻くフィーバーが収まる気配はない。
構成●THE DIGEST編集部
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