球界屈指の捕手が、惜しまれながら現役生活に別れを告げた。サンフランシスコ・ジャイアンツのバスター・ポージーである。
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　まさに青天の霹靂と言える決断だ。現在34歳のポージーだが、昨季はコロナ禍とあって出場辞退したが、迎えた今季は打率.304、OPS.889と猛打が復活。７度目のオールスターにも選出されるなど、衰えを感じさせないプレーを披露した。

　来季2200万ドル（約26億円）の球団オプションが残っており、誰もが現役生活を続けるものだと考えていた。しかし、現地時間11月４日に開かれた会見でポージーは、「いまは家族と多くの時間を過ごしたい。肉体的には今は以前よりもとてもきつくなっているし、日々、身体の痛みと戦いながら楽しむのは難しいことだ」と語り、MVP（2014年）も手にした偉大なキャリアに別れを告げた。

　堂々たる成績を残して球界を離れる名捕手を惜しむ声は絶えない。今季のMLBで二刀流の快進撃を披露した大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）もそのひとりだ。27歳のサムライは選手会の公式ツイッターで、「（欠場から）いきなり戻ってきて成績を残すことも素晴らしいですし、これまでメジャーリーグで積み上げてきた成績っていうのも、もちろん素晴らしい」と、メッセージを発信した。

「人としても素晴らしい。今年は対戦する機会があったので、すごい楽しい対戦だったなと思います」
  　今季のジャイアンツ戦は対戦数こそ多くはないが６打数ノーヒット。巧みなリードで翻弄された。ゆえに大谷はポージーを「他とは違う」と論じる。

「僕は彼に投げたことがないので分からないですけど、見た感じは、フレーミングもいいし、肩もいい。そこがやっぱり、違いなんじゃないかと思います。あとはやっぱりバッティングも素晴らしい。弱みは少ないですね。真っすぐも対応すると思いますし、選球眼もいいので、フォアボールもきっちり取れるというのも、強みじゃないかなと思います」

　球界を彩った偉才が称えたポージー。球史に名を残した彼の偉大さは色褪せはしないはずだ。

構成●THE DIGEST編集部

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