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「私たちの知っているユウセイではなかった」菊池雄星の不調にメジャーリーグの大物代理人が見解「後半の失速は疲労のせい」

THE DIGEST編集部

2021.11.12

夏場までは好調で球宴にも選出された菊池だが、後半戦は調子を落とし、シーズン終盤にはローテーションを外れた。(C)Getty Images

夏場までは好調で球宴にも選出された菊池だが、後半戦は調子を落とし、シーズン終盤にはローテーションを外れた。(C)Getty Images

 先日、大方の予想を裏切るFA宣言を行なったシアトル・マリナーズの菊池雄星。年棒1300万ドルと残留が確約されている選手オプションを投げ捨て、競争の激しいFA市場に自ら乗り込んでいった。

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 メジャー3年目の今季の菊池は157回を投げて7勝9敗、163奪三振、防御率4.41という成績でシーズンを終了。前半戦は好調で先発要員として開幕から順調に勝ち星を積み上げ、7月までに6勝を挙げるなど過去最高の成績を残し、夏には球宴に初出場した。しかし、後半はそこからシーズン終盤にかけて大きく失速し、最終的に先発ローテーションから外されていた。

 後半戦の成績を1勝5敗、防御率5.98と急落してシーズンを終えた菊池に対し、一部のメディアからは彼のボールはメジャーでは通用しないのではという声が上がってきている。そんな中、それに異を唱えたのがメジャーリーグで大物代理人として知られているスコット・ボラス氏だ。
 
 地元紙『The Seattle Times』によるとボラス氏は「キクチの後半の失速の原因は疲労のせいだ」と語ったという。「昨季の50イニングから150イニングと大幅に投球が増えた。このようなイニング数の変化は、疲労の原因となる。そして、最後の5、6試合の登板のユウセイは私たちの知っているユウセイではなかった」。

 またボラス氏は、マリナーズが菊池の登板が予定されていた9月28日のプレーオフ進出につながる大事な試合だったオークランド・アスレチックス戦で先発から外れたのは、疲労のためだとしている。

 今オフのFA市場にはサイ・ヤング賞を3度受賞したロサンゼルス・ドジャースのマックス・シャーザーはじめ、同じくドジャースのクレイトン・カーショウ、トロント・ブルージェイズのロビー・レイ、ニューヨーク・メッツのマーカス・ストローマン、サンフランシスコ・ジャイアンツのケビン・ゴーズマンなどのベテランの大物先発陣が出ており、すでに苦戦が予想されている菊池ではあるが、もし本当にボラス氏のいうように後半の失速の原因が疲労であるならば、新天地で調子を取り戻し、大活躍する可能性は大いにある。

 今の菊池にとって一番大事なのは自分に合うチームを見つけることだろう。日本人左腕の剛球を、来季もメジャーリーグの舞台で見られることを期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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