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MLB

鈴木誠也のメジャー移籍に影響!? MLBと選手会の「大海原のような隔たり」によるロックアウトで交渉遅延は不可避

THE DIGEST編集部

2021.12.02

念願のメジャー挑戦へ突き進んできた鈴木。だが、その去就に思わぬ問題が立ちふさがっている。(C)Getty Images

念願のメジャー挑戦へ突き進んできた鈴木。だが、その去就に思わぬ問題が立ちふさがっている。(C)Getty Images

 スター選手たちの動向に小さくない影響をもたらしそうだ。

 労使協定の失効期限が12月1日23時59分(日本時間12月2日13時59分)と差し迫るなか、MLBと選手会の交渉は一向にはかどっていない。そのため、1990年以来となるロックアウト突入は避けられない情勢だ。
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 現在、テキサスで行なわれている交渉では、選手会側が年俸調停やフリーエージェント(FA)権取得年数、チーム総年俸によって課されるぜいたく税の見直しや、最低年俸の引き上げなど多岐にわたる改善案を提出。これを7人のオーナーを含むMLB機構側が断固として拒絶しており、米紙『USA Today』は「両者の間にはグランドキャニオンか大海原のようにとてつもない隔たりがある」と報道するなど、“デッドライン”までに合意に至る可能性は限りなく低いと見られている。

 ロックアウトとなれば、球界への影響は凄まじい。選手は、リハビリや自主トレを含めて球団施設を使用できなくなるほか、GM、監督、コーチ陣などのスタッフは、自軍選手に対する言及を一切禁じられる。さらにトレードやFAにかかわらず、現行の交渉は全て凍結され、補強の進展もなくなるのだ。

 当然、選手たちも犠牲を余儀なくされる。現在FA中のクレイトン・カーショウやマーカス・ストローマン、菊池雄星はもちろんのこと、今冬に広島カープからポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を目指している鈴木誠也も例外ではない。
 
 とりわけ鈴木は春先まで新天地が見つからない可能性もある。米紙『New York Times』は、「8~15球団との交渉をしている。とくにプレッシャーは感じていない」と語った代理人のジョエル・ウルフ氏のコメントを伝えたうえで、「セイヤ・スズキは準備万端だが、MLBへの挑戦は普通よりも遅れる可能性が高い」と説いた。

「スズキ自身に大きな懸念点ではないように思えるが、労使協定の話し合いによる混乱が長引けば、彼の決断にも影響が及ぼされるかもしれない。日本のキャンプはアメリカよりも3週間も早い2月1日に始まるとされている。もしも、本人がアメリカで何もできずにコンディション面に不安を感じれば、日本に戻って広島の他のメンバーとトレーニングをしたいと思うはずだ」

 複数の現地メディアによれば、仮にロックアウトが敢行された場合、次のMLBと選手会の交渉期限はシーズン開幕延期を避けるための来年2月1日とされている。はたして、それまでに鈴木はいかなる決断を下すのか。27歳のサムライに思わぬ壁が立ちふさがっている。

構成●THE DIGEST編集部

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