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プロ野球

阪神はスアレス、広島は鈴木誠也の穴埋めが急務。中日は若手の台頭で貧打解消?【全12球団春季キャンプの注目ポイント/セ・リーグ編】

藤原彬

2022.01.30

広島の“ポスト鈴木”として期待される正隨(左)。中日は根尾(中央)ら若手の開花が待たれる。巨人は復活を期す梶谷(右)はじめ外野争いが熾烈に。写真;産経新聞社(正隨)、山手琢也(梶谷)、田口有史(根尾)

広島の“ポスト鈴木”として期待される正隨(左)。中日は根尾(中央)ら若手の開花が待たれる。巨人は復活を期す梶谷(右)はじめ外野争いが熾烈に。写真;産経新聞社(正隨)、山手琢也(梶谷)、田口有史(根尾)

 2月1日からいよいよ春季キャンプでは、2022年シーズン開幕へ向け、それぞれのチームで激しいポジション争いが展開される。セ・リーグ6球団で最も注目すべきポイントをそれぞれリストアップした。

■ヤクルト:遊撃のレギュラーがようやく固まるか?

 他のポジションはおおむね確固たるレギュラーがいるだけに、日本一チームの春季キャンプは、唯一定まっていない遊撃手のポジションをめぐって火花が散りそうだ。昨季は西浦直亨が71試合、元山飛優が60試合に先発しており、キャンプでもまずはこの2人の争いが中心になる。昨季の打撃成績は西浦が打率.223/5本塁打/OPS.620、元山は.255/3本塁打/.653と大差がないが、守備も含めれば現時点での実力はまだ西浦が上回る。

 だが、西浦は故障がちな点がネック。元山はまだ粗削りとはいえ、東北福祉大時代に打率と打点の二冠を獲得した打撃が向上すれば、レギュラーの座はぐっと近づくだろう。20代のレギュラーは村上宗隆(21歳)と塩見泰隆(28歳)しかおらず、23歳の元山は世代交代のキーマンにもなりうる。また、昨季二軍でレギュラーをつかんだ武岡龍世、育成選手の赤羽由紘も一軍スタート。若い力の突き上げが連覇のカギになりそうだ。
 
■阪神:スアレス退団の新クローザーの座は誰の手に?

 2年連続セーブ王の絶対的守護神スアレスが退団した。試合の締めくくりを誰に託すのかが、まずは注目される。第一候補はマイナー通算奪三振率12.19を誇る新外国人ケラーだが、コロナ禍による入国制限で来日時期は未定。抑えの経験もある“8回の男”岩崎優を昇格させる選択肢もあるが、矢野燿大監督は春季キャンプ、オープン戦で他投手の適性もじっくりと見極める予定だ。

 矢野監督は、球種の多い馬場皐輔のほか、強心臓の湯浅京己や、直球とシンカーが武器の石井大智といった若手も候補に挙げている。彼らがクローザーの座を高いレベルで争うようになれば、昨季防御率リーグ5位のブルペンにも厚みが増す。充実の先発陣から漏れる投手まで含めて候補は目白押しで、意外な選手が抜擢される可能性も十分ありそうだ。

■巨人:大本命不在の外野両翼のレギュラー争い

 外野のレギュラーで確定しているのは、センターの丸佳浩のみ。両翼は逆に大本命不在で、誰がレギュラーを獲得するのかが大きな注目ポイントだ。

 ライトは本来ならMLB通算96本塁打&98盗塁の新助っ人ポランコが有力だが、例によって来日時期が未定。昨季ブレイクした松原聖弥はその間に足場を固めておきたい。昨年10月にヘルニアの手術を受けたFA移籍2年目の梶谷隆幸も復活を目指している。さらに、高卒2年目の秋広優人のブレイクを期待する声も一部にはある。

 ここまで名前が挙がった選手は、丸も含めて全員が左打者。昨年、22試合連続安打を記録した右打ちのウィーラーも割って入ってくるに違いない。全員が持ち味を発揮すれば、昨年リーグ4位の552得点に終わった攻撃力は間違いなく強化されるはず。リーグ優勝奪回へ向け、各選手のアピールを期待したい。
 

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