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開幕投手決定の大谷翔平にサイ・ヤング受賞オッズも高まる!? 米記者が読み解く“史上初”の快挙達成に向けた課題は「イニング数」?

THE DIGEST編集部

2022.03.26

ピッチングでも違いを作った昨シーズン。今季も順調に調整を続けている大谷は、歴史的な快挙をやってのけられるだろうか。(C)Getty Images

ピッチングでも違いを作った昨シーズン。今季も順調に調整を続けている大谷は、歴史的な快挙をやってのけられるだろうか。(C)Getty Images

 文字通りにタイトルを総なめにできるか――。MLBの開幕が間近に迫るなか、日本球界の至宝には、熱視線を送られている。
【動画】今季は「チェ」も注目! 大谷翔平の22年初登板シーンをチェック

 昨年12月から続いたロックアウトがようやく解除され、4月7日(現地時間)のシーズン開幕に向け、各球団の選手たちが着々と準備を進めるなか、一挙手一投足がクローズアップされているのが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。

 いわゆる“リアル二刀流”で大ブレイクを果たした昨シーズンは、「野球の神様」ベーブ・ルースですら成しえなかった投打5部門での「クインタプル100」(イニング、奪三振、安打、得点、打点)を達成。史上19人目となる満票でのリーグMVPにも輝いた。

 現地時間3月25日には開幕投手としての登板が正式決定。米メディア『The Athletic』でも「今年の彼にも大いなる期待ができる」と記す通り、今季の大谷に対しては、さらなるタイトル奪取の期待も高まっている。とりわけ注目されるのは、投手として最高の名誉とされるサイ・ヤング賞の獲得だ。

 サンディ・コーファックス、グレッグ・マダックス、ランディ・ジョンソン、ペドロ・マルチネスなど往年の名投手たちに加え、近年ではクレイトン・カーショウ、ジェイコブ・デグロムなどエース級たちが手にしてきたサイ・ヤング賞。日本人投手はいまだ獲得した経験が栄誉に輝けば、歴史的な快挙となる。

 大谷が残した昨季の主な投手成績は、23先発で130.1回を投げ、9勝(2敗)、防御率3.18、156奪三振。それだけにアメリカでも受賞に対する期待は小さくない。『Yahoo Sports』のアメリカ版のピート・トラスコウスキー記者は、現地のベッティング会社『Bet MGM』の予想を基に、次のように説いた。

「オオタニは大きく支持されているわけではない。だが、現時点で全体の19%のファンが受賞を予測しており、この二刀流スターは、サイ・ヤング候補のお気に入りとして考える人々もいるようだ」

 また、「彼はバッティング面で大きな信頼を得ている」と大谷の図抜けた打力を称えた同記者は、サイ・ヤング受賞に向けた課題を指摘している。

「オオタニが抱えている懸念材料は、ファンやメディアから本格的な後押しを作るために十分なイニング数を投げられるかどうかだ」

 今月21日に行なわれた「カクタス・リーグ」のカンザスシティ・ロイヤルズ戦では、2回1/3(50球)を投げて1失点、5三振を奪う上々のピッチングを見せた大谷。もっともライバルは多いだけに決して簡単ではないタイトルではある。しかし、いくつもの不可能を可能にしてきた彼らならば、“総なめ”も夢物語ではなくなるかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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