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MLB通算83勝左腕が「恐ろしい存在」と脱帽! 開幕4戦3発と鈴木誠也が打ちまくる理由をカブスコーチが分析

THE DIGEST編集部

2022.04.13

速球を逆方向へとかっ飛ばした鈴木。その打棒には相手投手も目を丸くした。(C)Getty Images

速球を逆方向へとかっ飛ばした鈴木。その打棒には相手投手も目を丸くした。(C)Getty Images

 名うてのメジャーリーガーも脱帽するしかない一打だった。

 現地時間4月12日、シカゴ・カブスの鈴木誠也は敵地で行なわれたピッツバーグ・パイレーツ戦に「5番・右翼」で先発出場。2本塁打を放つ大活躍でチームの全得点を一人で叩き出し、2対1での勝利を呼び込んだ。
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 5回と7回に回ってきた打席で、それぞれ右中間と左中間に打ち分けた。なかでも圧巻だったのは今季第2号となる1本目だ。

 メジャー通算83勝の左腕ホゼ・キンターナがフルカウントから投じた真ん中高めへの91マイル(約146.4キロ)4シームを巧みに弾き返すと、打球はみるみるうちに右中間スタンドに着弾したのだ。

 まさに好球必打。広島時代から叩き込まれた彼“らしい”打撃には、目の当たりにしたキンターナも驚きを隠さない。試合後、地元放送局『WHIO TV』などの取材に応じた33歳のベテランは、「スズキに関する情報はあまり多く持ってはいなかった」と前置きしたうえで、こう心境を口にした。

「僕はプラン通りに彼の近くに速球を投げようとしたんだ。それなら手を出すと思ったからね。でも、それが真ん中高めに行ってしまったんだ。でも、彼はそれを逃さずにホームランにした。なんとも恐ろしい存在だね」

 早くも相手投手たちに恐怖感を抱かせている鈴木。だが、春季キャンプでの合流から彼の調整過程を見てきたカブス首脳陣からすれば、「狙い通り」の活躍だったとも言えるのかもしれない。試合後、ベンチコーチであるアンディ・グリーンは、次のように説いている。

「セイヤはとても良い仕事をしているね。春季キャンプの時には、まだまだボール球を追いかけていて、いろんなことをやろうとしていた。けど、シーズンが始まってからは、ボール球に手を出さなくなった。だから、相手投手がストライクゾーンに投げざるを得なくなっているんだ」

 本人が「まだ4試合なので」と語るように、開幕してから間もないのも事実だ。相手の研究が進めば、鈴木が手を焼く場面も増える可能性がある。とはいえ、大事な面で結果を出し、類まれな選球眼を発揮し続けるルーキーは、やはり頼もしい。

 現時点で本塁打と打点でリーグ二冠王となっている鈴木。ここからどこまで好調を維持できるかに大いに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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