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マッドンの満塁での敬遠にカブス時代の“愛弟子”投手も疑念! 「ピッチャーを信頼していないなら」と異論

THE DIGEST編集部

2022.04.17

チームを勝利に導くために奇策を講じたマッドン。しかし、そのプランニングには多くの疑問が投げかけられている。(C)Getty Images

チームを勝利に導くために奇策を講じたマッドン。しかし、そのプランニングには多くの疑問が投げかけられている。(C)Getty Images

 長きに渡るMLBにおいても、珍しいシーンだった。現地時間4月15日に敵地で行なわれたテキサス・レンジャーズ戦で、2対1とリードしていたロサンジェルス・エンジェルスが1死満塁という大ピンチを迎えていた4回裏の場面だ。
【動画】アメリカ全土が「?」。エンジェルスのマッドン監督が命じた満塁での敬遠シーン

 ゲームの流れが大いに傾きかねない窮地で、レンジャーズの2番を打つコーリー・シーガーが左打席に向かおうとする時だった。エンジェルスのジョー・マッドン監督がベンチから飛び出すと、この回からマウンドに上がった左腕オースティン・ウォーレンのもとへ歩み寄り、何やら話し合う。すると、ここで審判に申告敬遠を申し出たのである。

 もっとも、ウォーレンには左打者を被OPS.461と抑え込んできた実績があった。ゆえにみすみす相手に1点を与える行為は小さくない波紋を広げた。

 試合後、2008年にも同様の策を講じていたマッドンは「ダメージを最小限にするためのプランだ」と奇策の是非について説明した。だが、その答えにも多くのメディアから疑問が投げかけられ、ついにはかつての愛弟子でさえも、厳しい意見を寄せた。2016年にシカゴ・カブスで共に世界一を経験したMLB通算115勝を挙げたジェイク・アリエッタだ。

 68歳の名将が、いわゆる奇策を好むタイプであるとよく知るアリエッタは、自身のツイッターで投手としての本音を交えて恩師への想いを発信している。

「すでに1点差で負けているところにフレッシュな中継ぎを投入しての敬遠だ。そのピッチャーを信頼してないなら、とっとと彼を引っ張り出して別の選択をした方がよっぽどいい。たしかにシーガーは凄い打者だけど、野球はいったいどうなってしまったんだ」

 たしかに思い切った策だった。だが、ここでエンジェルスは4点目を文字通り献上すると、この後も犠飛、ボークで6点目までも失った。それもあってアリエッタは「野球はどうなってしまったんだ」と吠えたのかもしれない。

 その後、大谷翔平の活躍もあって勝ち越しはした。だが、周囲を困惑させたマッドンの奇策は、今も批判され続けている。

構成●THE DIGEST編集部

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