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MLB

「卑怯すぎるプレーだ」20年ア・リーグ本塁打王がキャッチャーに“パンチ”!? コリジョン・ルール度外視の行為に批判殺到!

THE DIGEST編集部

2022.04.20

悪質なスライディングを見せたボイト(右)。スティーブンソン(左)はボールを離さずにいたものの、脳震とう故障者リストに入ることに。(C)Getty Images

悪質なスライディングを見せたボイト(右)。スティーブンソン(左)はボールを離さずにいたものの、脳震とう故障者リストに入ることに。(C)Getty Images

 現地時間4月19日に行われたサンディエゴ・パドレス対シンシナティ・レッズ戦、あるプレーが「卑怯すぎる」「まるで格闘技」として大きな批判を浴びている。“主役”となったのは、パドレスのルーク・ボイトだ。

 2020年にア・リーグ本塁打王に輝いたボイトは、昨オフにニューヨーク・ヤンキースからトレード加入。持ち前のパワーを発揮することを期待されていたが、それが思わぬ形で披露されることになった。ことが起きたのは初回だ。

 パドレスは2対1と逆転し、1死から4番のボイトは四球で出塁した。そして続く打者がレフト線へ強烈な二塁打を飛ばすと、得点の好機と見たボイトは鈍足ながらも巨体(190cm、115kg)を揺らしてホームまで激走。しかし、中継プレーの間に送球は先に本塁に構える相手捕手、タイラー・スティーブンソンがキャッチし、悠々アウト……かと思われた。

 がしかし、ボイトは一切減速することなくホームへ突入すると、待ち構えるスティーブンソンを吹っ飛ばしてしまったのだ。しかも映像を見ると、ボイトの右ヒジが相手捕手の顔面を捉え、さらにそのまま腕を使って押しやっているかなり危険なプレーだった。

【動画】捕手の顔面にヒジ攻撃!? 批判殺到の強烈スライディングがこれだ
 
“衝突事故”を食らったスティーブンソンはボールを離さない男気を見せたものの、地面に横たわったまま歩くことができず、そのままトレーナーに介護される形で球場を後にした。今後は7日間の脳震とう故障者リストに入り、様子を見ることになる。

 メジャーリーグでは時の若手スターだったバスター・ポージーが、相手走者から強引な本塁突入をされて大怪我をしたことがきっかけとなり、本塁での衝突プレーが原則禁止になった。日本でも2016年から導入された、いわゆる“コリジョン・ルール”により、捕手の安全性は大きく守られることになったのだが、そこで今回のボイトの愚行である。

 当然、数多くの批判がボイトの下に殺到することになり、彼の名前はツイッターの米国トレンド上位に入った。レッズのトミー・ファムは以前、セントルイス・カーディナルスでも寝食を共にした男に対して「マジで卑怯すぎるプレーだと思った」と吐き捨てた。

「映像を見直したけど、ルークはタッチをかわす動きをしていなかった。顔面をぶったたいて、いやほんとクソだよ」とファム。同じくレッズのカイル・ファーマーも「タイラーの頭に向けて、レスリングのような動きで攻撃していた」と激昂した。

 果たしてボイトは、「悪気はなかった。彼が無事なことを祈るよ」と謝罪。そしてスティーブンソンは、自身のツイッターにこう綴った。「唯一大事なことは、彼がアウトになったこと」とし、男を上げた格好となっている。もっとも、彼の勇気に応えたかったレッズだったが、試合は2対6で敗れた。

構成●THE DIGEST編集部

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