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MLB

大谷翔平、“苦心”の86球! 新魔球スライダーが冴えずに被弾も立ち直って2勝目。打っては今季初の猛打賞

THE DIGEST編集部

2022.04.28

決め球のコントロールが悪く、苦しんだ大谷。それでも自ら配球を変え、巧みに立ち直った。(C)Getty Images

決め球のコントロールが悪く、苦しんだ大谷。それでも自ら配球を変え、巧みに立ち直った。(C)Getty Images

 苦しみながらもなんとか勝利を掴んだ。

 現地時間4月27日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、本拠地で行なわれているクリーブランド・ガーディアンズ戦に「1番・投手」で先発。5回(86球)、4奪三振、被安打5、2失点で降板。今季2勝目をマークした。
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 ヒューストン・アストロズ戦での前回登板で、5回まで完全投球という快投を披露し、今季初勝利を挙げた大谷。今日は20連戦の真っ只中で疲労感があったのか、序盤から抜け球が目立つ。

 すると、初回に球界屈指のスラッガーに手痛い一発をくらう。1死一塁の場面で、ガーディアンズ3番で、今年4月に5年1億2400万ドル(約149億円)の大型契約を締結したホセ・ラミレスに、真ん中甘めに入った86.1マイル(約138.5キロ)のスライダーを右中間スタンドへ運ばれた。

 前回のアストロズ戦で軸となった“新魔球”スライダーをスタンドまで運ばれ、悔しそうな表情を浮かべた大谷。自身は凡退したものの、1回裏の攻撃で同点に追いついてもらって迎えた2回のマウンドも制球に苦心する。

 スライダーとスプリットの制球がつかず、投球幅が狭まり、ガーディアンズの打者に甘く入った球を打たれる。そんな悪循環が続いた2回も1死一、二塁のピンチを招く。

 この危機的局面では、相手1番のマイルズ・ストローを今日初となる空振りで三振に切り、そして続くアーメッド・ロザリオを二塁フライに打ち取るも、ベンチに下がる際には、不満げな顔つきで首をひねった背番号17。しかし、そんな苦心するエースを、味方打線が援護する。2回裏にテイラー・ウォードが満塁弾を放ち、4点のリードを与えたのだ。

 味方のサポーターを受けた大谷は、この回から全体の5割以上を4シームとカーブを中心とする配球に本格的にスイッチ。しかし、コントロールがつかない場面が相変わらず散見。3回は無失点に抑えたものの、マッドン監督が「90球前後」と目安を定めたなかで、球数を浪費していった。

 ギアを上げ、いつもの躍動感が見え始めた4回は、小気味いいピッチングを披露。ここまでとは一転してストライク先行の投球を続け、この試合で初めての三者凡退に抑えた。

 自らもセンター前ヒットを放った4回裏にチームが相手先発ザック・プリーサックを打ち崩して7対2として迎えた5回裏は、大谷も完全に立ち直る。スライダーのコントロールが次第につくようになり、わずか9球で三者凡退に切って取ったのだ。

 その後、エンジェルスは6回に投手をオリバー・オルテガにスイッチ。大谷は、結果的に5回2失点で先発投手としての役割を全うした形となったが、内容は苦しみながらの投球に終始。疲労の色が目立つなかで立ち直ったのはさすがだが、次回以降の登板に課題を残す日となった。

 なお、この日の「打者・大谷」は5打数3安打、1打点、1得点をマーク。今季初の猛打賞でエンジェルスの9対5での快勝に貢献したが、待望の一発は10戦連続でお預けとなった。

構成●THE DIGEST編集部

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