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「シアトルでは溝があった」菊池雄星、好調の要因は信頼関係? 現地メディアが首脳陣との関係性を強調「投球スタイルを劇的に変化させた」

THE DIGEST編集部

2022.05.21

5月に入り好投を続け、2勝を挙げている菊池。今後の躍進も期待される。(C) Getty Images

5月に入り好投を続け、2勝を挙げている菊池。今後の躍進も期待される。(C) Getty Images

 トロント・ブルージェイズの菊池雄星は5月に入り今季初勝利、さらに前回登板のシアトル・マリナーズ戦でも2勝目を手にするなど、パフォーマンスへの評価は高まり続けている。

 いずれの白星も、本人のみならず、ファンや関係者にとっても印象深い投球内容が繰り広げられた。初勝利となった5月5日、本拠地でのニューヨーク・ヤンキース戦では、11連勝を記録し破竹の勢いを誇っていた相手に対し、6回3安打1失点。そして古巣と相まみえた17日のマリナーズ戦では6回を無失点、被安打も僅かに1本と、ブルージェイズ加入後最高のピッチングを展開した。白星は付かなかったものの11日のヤンキース戦も5回までをノーヒットに抑えるなど、ここ3度の登板で調子が上向いていることは明らかだ。
 
 そして、カナダ国内のスポーツ専門テレビ局『TSN』では好調の要因として、菊池のブルージェイズ加入以降、首脳陣からの特別なアプローチがあったことを伝えている。

 記事の中では「ユウセイ・キクチがキャンプに参加したとき、ジェイズのスタッフは、新しい左腕と信頼関係を築く必要があった」と述べており、その理由として「キクチが3シーズン投げたシアトルでは、彼とマリナーズのスタッフの間に溝があったことを知っていたからだ」と明かしている。

 続けて「この30歳の先発投手の最初の何回かの登板は、単に平凡なものであった。ストライクを十分に投げられず、走者もたくさん出した。しかし、彼は直近3回の先発で素晴らしい活躍をみせた。5月は2勝0敗、防御率1.56、17.1イニングで6安打7四死球、20奪三振である」として、今季開幕からここまでの投球内容を振り返っている。

 さらに、最近のピッチングでは昨年まで多く投じられていた速球やカッターの割合が減り、新たにスライダーを軸としていることを指摘。その上で「投手コーチのピート・ウォーカーとのハードワークにより信頼関係が生まれたことで、球種選択など投球スタイルを劇的に変化させることができた」と、移籍以降、コミュニケーションを深めたことで現在の結果を得られていることを強調した。

 加えて同メディアは、「3度の好投で進化しているのは明確だが、キクチにはまだ成長の余地がある」と今後への期待も綴っている。

 新天地で築かれた信頼関係により、ポテンシャルが発揮されている菊池雄星。好調を維持する日本人サウスポーの次回登板が非常に楽しみだ。

構成●THE DIGEST編集部
【動画】古巣マリナーズを相手に6回を無失点6奪三振!菊池雄星の圧巻のピッチングをチェック

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