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人種差別発言騒動のドナルドソンは「球界最大の嫌われ者」?対戦相手や審判に喧嘩売りまくりの“舌禍事件”常習犯<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.05.26

ドナルドソンは15年にMVPを獲得した球界屈指の三塁手だが、今ではトラブルメーカーとしての印象の方が……。(C)Getty Images

ドナルドソンは15年にMVPを獲得した球界屈指の三塁手だが、今ではトラブルメーカーとしての印象の方が……。(C)Getty Images

 この5月、ジョシュ・ドナルドソン(ヤンキース)の“舌禍事件簿”に新たな1ページが加わった。21日のホワイトソックス戦で彼は相手野手のティム・アンダーソンを繰り返し「ジャッキー」と呼んでいじったのである。黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンになぞらえてのこの発言は、「オレだけじゃなく、いろんな黒人選手への敬意に欠けていた」とアンダーソンを怒らせただけでなく、各方面から「人種差別だ」との批判が殺到した。

 不適切発言の咎で1試合の出場停止処分を通告されたドナルドソンを見て、「またか……」と思ったファンも多かったことだろう。とにかく奔放な言動が尽きない彼は、これまでも何度となく自身の発言が波紋を呼んでいるからだ。

 アンダーソンとの一件でまず思い出されたのが、ツインズに在籍していた昨年6月のトラブルだ。しかも、相手はこの時もホワイトソックスの選手だった。粘着物質を使用した不正投球問題で球界が揺れていたこの時期、ドナルドソンは規制強化後に投球の回転数が急落したルーカス・ジオリトをターゲットに定めた。
 
 29日の試合でジオリトと対戦した際、ドナルドソンは初回に本塁打を放ってダイヤモンドを一周しながら「手がベトついてないぜ!」と叫んだ。公衆の面前で「イカサマ野郎」呼ばわりされたジオリトは激怒。ドナルドソンのことを「あいつはクソ虫だ!」と罵倒しただけでなく、試合後、球場の駐車場で両者が詰め寄って一触即発の空気になったというから相当なものだ。

 だが、ドナルドソンは一切悪びれることなく、ジオリトの態度を「クソ虫と呼ばれたのは誉め言葉。(ジオリトの態度は)やましいことがあるからだ」と揶揄して、さらに対立を煽る始末。この一件にはジオリトだけでなく他のホワイトソックスの選手も不快感を示しており、今回の騒動の遠因になったように思えなくもない。

 とはいえ、ドナルドソンは何もジオリトだけを標的にしていたのではない。ゲリット・コール(ヤンキース)に対しても「4人のマイナーリーガーが出場停止を食らってからコールの回転数が落ちたのは偶然なのか?」と言いたい放題。直後の直接対決でドナルドソンを三振に仕留めたコールがドナルドソンを睨みつける一幕もあった。そのため、今季開幕前にドナルドソンがヤンキースに移籍した際は、2人の関係性を危惧する声も多かった(ドナルドソンは入団後に和解したと説明している)。
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