シカゴ・カブスの鈴木誠也が治療中の左手薬指のリハビリのため、アリゾナ州メサのキャンプ地で調整を行なうこととなった。カブスのデビット・ロス監督が現地時間19日のアトランタ・ブレーブス戦の開始前に明かしており、すでに鈴木は現地へと移動しているという。

　鈴木は５月26日のシンシナティ・レッズ戦、３回の走塁時に左手薬指を痛め途中交代、翌日より負傷者リスト（IL）入りとなった。治療を続け、今月に入り回復の兆しが見えたことで６月10日からのニューヨーク・ヤンキース３連戦での復帰も囁かれていたものの、球団スタッフは完治に至っていないと判断し、試合出場は見送られている。
  　戦列を離れもうすぐ１か月、鈴木自身はもちろん、ファンにとってもプレーが観られないもどかしい日々が続いている。しかし、このタイミングで、アリゾナ州のキャンプ地でリハビリを行なうことについて、米メディアは前向きな反応を見せているようだ。

　現地時間20日、カブスの本拠地シカゴのスポーツメディア『On Tap Sports Net』は「セイヤ・スズキ、指のリハビリのためアリゾナへ移動」と銘打たれたニュースを配信。その中で「一般的には、（傘下のマイナー球団がある）アイオワやサウスベンドでリハビリをする前に、フリー打撃など生のピッチャーと向き合い始める。スズキがそのような道を歩むという保証はないが、最初のステップとして、今週中に彼が生のバッティング練習をするという話を聞けることを願っている」として、キャンプ地で打撃練習が行なわれる可能性を示唆している。

　その上で「復帰へ向け、さまざまな調整を行なうためにアリゾナ州に向かうことは、スズキのフィールド復帰がもうすぐであることを示す良い兆候だ」と、今回の移動が順調なステップであることを強調した。

　同メディアは他にも「復帰時期についてはまだはっきりとしていない」と述べながらも、「ロスは、スズキの指の調子がだいぶ良くなってきたと話している」として、指揮官が鈴木の現状について語ったことも伝えている。

　鳴り物入りでカブス入団を果たし、開幕直後には大いにファンを沸かせる活躍を見せた鈴木誠也。その後の打撃不振や負傷離脱という苦しい経験が、今後メジャーで生き抜くための強さへと変わっていくことを願いたい。

構成●THE DIGEST編集部
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