現地時間６月28日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が、本拠地で行なわれたシカゴ・ホワイトソックス戦に「３番・DH」で先発出場。第２打席に第17号本塁打を放つなど、３打数３安打（１本塁打）、２打点、１四球と活躍するも、チームは４対11とあっけなく敗れた。

　今月に入ってから５本塁打、長打率.523と復調傾向にある大谷。過去を見ても６月によく打っている背番号17は、この日、初回から見せ場を作った。

　ホワイトソックス先発のジョニー・クエトと対峙すると、超高速クイックなどを織り交ぜるなど変幻自在に投球モーションを変える相手に惑わされずにタイミングを計る。そして、カウント３-２から内角低めに投じられたチェンジアップを捉え、右中間を破るツーベースを放ったのだ。

　打球速度115.2マイル（約185.3キロ）の弾丸ライナーで長打を記録した。惜しくも得点には至らなかったものの、きっちりとチャンスメイクをした大谷は、続く打席でも結果を残す。

　９番アンドリュー・ベラスケスと２番マイク・トラウトのソロ本塁打で、エンジェルスが２点を先行したなかで迎えた３回の第２打席だった。ふたたびクエトと向かい合った大谷は、カウント１-１から内角真ん中に投じられたカットボールをジャストミート。センターに弾き返した打球は、あっという間に外野スタンドの生垣に着弾した。

　打線が機能し、たった９球で３本塁打とクエトを攻略したエンジェルス。だが、この日も課題の投手陣が足を引っ張ってしまう。５回に先発のチェース・シルセスとイニングの途中から登板したオリバー・オルテガが、それぞれ本塁打を打たれるなど一挙５失点。あっという間に逆転されてしまった。
  　打者９人の猛攻でホワイトソックスにリードされてしまったエンジェルス。反撃に出たいところだったが、援護を受けて立ち直ったクエトが立ちはだかる。５回に２死無塁で打席に立った大谷はボールを見切って四球で出塁するも、後続のジャレッド・ウォルシュが凡退して得点には繋がらなかった。

　３対５とエンジェルスがリードされて推移した試合は、７回にホワイトソックスがホセ・アブレイユのタイムリーツーベースで２点を加点。さらにこの回に３点を奪ったビジターチームが、勝利を大きく手繰り寄せた。

　投手陣が打ち崩され、背負ったビハインドはエンジェルスにとっては、あまりに大きかった。７回には２死二塁の好機で打席に立った大谷が、相手２番手ジョー・ケリーからレフトへのタイムリーツーベースを記録。６試合ぶりの猛打賞で一矢報いたが、チームの反撃もここまでとなった。

　序盤に先手を取りながら、その打線の奮起を活かせなかったエンジェルス。明日は大谷が“リアル二刀流”で先発マウンドに立つだけに、悪い流れを絶ちたいところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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