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「エンジェルスの最大の問題はオーナーだ」再建不可避のチームがそれでも大谷翔平をトレードできない最大の理由<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.08.01

大物スター獲得にはご執心のモレノだが、チームの勝利には無頓着?(C)Getty Images

大物スター獲得にはご執心のモレノだが、チームの勝利には無頓着?(C)Getty Images

 今頃、エンジェルスのペリー・ミナシアンGMは必死にアート・モレノ・オーナーを説得しているかもしれない。「長い目で見てチームを改善させるためには今、大谷を放出するしかないのです」と――。

 アメリカ東部時間8月2日午後6時のトレード・デッドラインが間近に迫る中、上位チームはさらなる戦力強化へ向けて、すでにプレーオフ争いから脱落したチームは来季以降の巻き返しへ向けてさまざまな選択肢を視野に入れながら決断を下す。

 大谷をめぐってはメッツやドジャース、パドレスが獲得に興味を示し、エンジェルスもオファーに耳を傾けてはいるが放出の可能性は極めて低いとみられている。

『SLUGGER』では、7月上旬に6人のアメリカ人記者に「大谷は2023年開幕までにトレードされると思うか?」という問いを投げかけた。

 回答は、何と全員が「ノー」だった。トレードが成立しないであろう理由として、複数の記者が挙げたのがオーナーのモレノの存在だった。
『フォートワース・スターテレグラム』紙のジェフ・ウィルソンは「エンジェルスの最大のガンはモレノだ。彼のエゴは、カネでワールドシリーズ優勝は買えないという事実をまだ認めることができない」と喝破。

『ニューヨーク・タイムズ』紙でナショナル・ベースボール・ライターを務めるタイラー・ケプナーも、「モレノがチームを解体して長い再建プロセスに乗り出すとは思えない。マイク・トラウトと長期契約を交わしている以上、どうにかして毎年優勝争いに加わる方法を見出す義務がある」として、同じくトレード成立には否定的な見解を示した。

 また、エンジェルスの地元紙『オレンジカウンティ・レジスター』紙のJP・フーンストラは、モレノが過去にもアルバート・プーホルスやジョシュ・ハミルトン、アンソニー・レンドーンら大物選手をかき集めて失敗したことに言及しつつ、スター選手を放出すれば「チームが必要とするプロスペクトを複数獲得でき、よりバランスの取れたロースターになっていたはずだが、そのたびにモレノが邪魔をしてきた経緯がある」とも指摘している。
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