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MLB

「今日でシーズンが終わってもMVPはジャッジ」NY名物記者が断言。大谷翔平よりもジャッジが“優れている”理由とは?

THE DIGEST編集部

2022.08.30

注目の一戦でホームランを打ち合った大谷(左)とジャッジ(右)。白熱するMVP争いの中で、NY紙名物記者がジャッジを推す理由とは?(C)Getty Images

注目の一戦でホームランを打ち合った大谷(左)とジャッジ(右)。白熱するMVP争いの中で、NY紙名物記者がジャッジを推す理由とは?(C)Getty Images

 最高のスター2人が、その期待に見事に応えてみせた。

 メジャーリーグは現地時間8月29日、ロサンゼルス・エンジェルス対ニューヨーク・ヤンキースの一戦が行なわれ、ホームのエンジェルスが4対3で勝利した。

 大谷翔平vsアーロン・ジャッジの「MVP対決」として大きな注目を集めた試合は、5回に大谷が今季29号となる勝ち越し2ランを放てば、ジャッジも8回に負けじと50号を叩き込む豪華競演。両軍のファンからそれぞれに大きな“MVPコール”が送られる盛り上がりだった。
 
【動画】大谷翔平が勝ち越し29号2ラン! “宿敵”ジャッジの前で豪快弾

 果たしてどちらがMVPを受賞するのか。シーズン残り約1か月で趨勢はまだまだ変わると思われるが、「今日の試合でシーズンが終わっても、ジャッジがア・リーグMVPとなるはずだ!」と断言するのが、ジャッジの地元『New York Post』の人気記者であるジョエル・シャーマンだ。果たして彼の考える理由とは一体何だろうか。

 シャーマンはまず、大谷の二刀流について称賛する。「オールスター級の打者と投手が一人の人間に集約されていることがどれだけすごいことか。例えるなら、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)とネスタ―・コルテス(ヤンキース)のパフォーマンスを一人でしていること」として、試合前の時点でナ・リーグ最多105打点の強打者アロンゾと、今季球宴に選出された左腕コルテスを引き合いに出し、その成績の“異常さ”に改めて賛辞を送った。
 
 しかし、それでもジャッジ推しの理由についてシャーマンはこう解説していく。まず、昨年のMVPレースで大谷のライバルと目されたブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)とジャッジは同じケースだ、という主張に対しては「ジャッジは昨年のゲレーロJr.よりはるかに高い攻撃力を示し、走塁でもセンター守備でも違いを作っている」として、比較対象として適切ではないとした。

【動画】ジャッジが50号本塁打に到達! 歴史に名を刻んだ一撃をチェック

 さらに、ジャッジがヤンキース&ア・リーグ新記録の62本塁打を記録するのが条件という主張に対しても、シャーマンは「MVPレースで追い風にはなる」としつつも重要ではないとする。近年、MVPを決める際に重要視されている勝利貢献度「WAR」で、ジャッジが大谷の投打を合算した数字を上回っていることを指摘した。

 もっとも、シャーマンは大谷の偉業がWARで測れないことにも留意したが、大谷にとって大きな足枷となっていることに「弱小チームで結果を残していること」を挙げた。もちろん、同氏はエンジェルスが勝てないことは大谷の責任ではないとしつつも、「大事な試合によるストレスや重圧に晒されることなしでプレーしている」ことは、日々ヒリヒリとしたプレーオフ争いを演じているジャッジとの大きな違いだという。

 さらに、大谷が毎年のように二刀流としてプレーできてしまうことも評価のハードルが高くなり、投票者を悩ませる要因になるとも語った。結局は、今回のMVP投票権を持つ記者が「Valuable=価値のある」をどう定義していくのかにかかっているということだろう。少なくともシャーマン氏は、プレーオフ争いのなかで結果を残す選手に価値を見出しているわけで、この考えが正しい、もしくは間違っているというものではない。

 果たして残り約1か月。より“価値のある”結果を残すのは大谷、ジャッジどちらだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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