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MLB

ヤンキースの不調でジャッジの「価値」は落ちたか? 大谷翔平の「偉大さ」に飽きた? 米記者がMVP論争を3つのポイントから分析

THE DIGEST編集部

2022.09.09

ア・リーグMVPを争う大谷とジャッジ。果たして軍配はどちらに上がるのか。(C) Getty Images

ア・リーグMVPを争う大谷とジャッジ。果たして軍配はどちらに上がるのか。(C) Getty Images

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平とニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジのアメリカン・リーグのMVP争い、投票者にとっては今年ほど悩ましいシーズンはないのではないだろうか。

 アーロン・ジャッジは、8日現在、打率.302、55本塁打、打点118、OPS1.092でリーグトップの成績を誇っている。ロジャー・マリスが残したア・リーグ最高記録の61本塁打に追いつくのも時間の問題だ。
【動画】レフトスタンドへ軽々と運ぶ第55号! アーロン・ジャッジがロジャー・マリスの記録にあと6本と迫る
 このような球史を変えるような記録を残していたら、通常ならMVPはスムーズにジャッジに決まるだろう。しかし、大谷翔平というまた違った意味で球史に残るハイパフォーマーの存在があり、彼の二刀流による功績は数字だけでは測れない別次元の水準に達しているだけに、投票者は頭を悩ませていることだろう。

 米メディア『CBS Sports』のマット・スナイダー記者は、そんな2人の争いのポイントを「価値・独自性・投票者やファンの倦怠感」という3つのポイントから分析している。

「価値」という点においては、現在リーグ首位をキープしているヤンキースに所属しているジャッジが有利になるとも言われている。しかし同記者はジャッジの「価値」に関して別の観点から言及している。

 リーグ成績ではエンジェルスと対照を成すヤンキースだが、前半は絶好調だったものの、7月8日以降の後半戦に入ってから、25勝31敗と不調に陥った。しかし、ジャッジの打撃成績を見ると、前半戦は打率.282/出塁率.363/長打率.617から後半戦は.332/.474/.796と、勝てない時期の方が良い成績を残しているのだ。そしてスナイダー記者は、こう問うている。「(前半戦の)彼には信じられないほど『価値』があったのに、(チームの不調で)突然彼の『価値』は失われたのか?」と。

 同記者は、「チームメイトは無視して、最高の選手こそが最も価値がある」と主張。そしてこの2か月間、チームの他のメンバーがバラバラになる中、ジャッジは優れた成績を残したことで、より一層自身の「価値」を高めていると述べている。
 
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