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MLB

圧巻の8回途中ノーヒッター! 大谷翔平、無念の降板も貫禄投球で「史上初のW規定到達」にあと打者3人へ

THE DIGEST編集部

2022.09.30

アスレティックス打線に全く隙を見せずに、投げ切った大谷。その投球は彼の凄みを物語るそれだった。(C)Getty Images

アスレティックス打線に全く隙を見せずに、投げ切った大谷。その投球は彼の凄みを物語るそれだった。(C)Getty Images

 現地時間9月29日、本拠地で行なわれているオークランド・アスレティックス戦で、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は「3番・DH兼投手」で先発登板。8回(108球)を投げて、無失点、被安打2、10奪三振という内容で降板した。

 前回登板で200奪三振を達成した剛腕は、規定投球回まで残り9イニングとしたなかで、この日は序盤から安定したピッチングを見せる。初回は先頭打者を四球で歩かせるも、後続を危なげなく3人で抑えて16球で終わらせると、これで勢いに乗る。

 1回裏にルイス・レンヒーフォの先頭打者本塁打に加え、自身でも14試合連続安打となるタイムリーヒットをマークした大谷。結局、2点の援護を受けた「投手・大谷」は、その後もアスレティックス打線を牛耳っていく。

 2回は2三振を奪ってわずか10球で終わらせ、「シャッ!」と小さくガッツポーズを見せた背番号17は、続く3回も三者凡退に抑え込む。この日はスライダー、カーブ、2シームを中心とした投球で、相手打線の1巡目はノーヒットで乗り切ってみせた。
 
 4回も3人でねじ伏せた大谷は、56球と理想的なペースで5回を迎えると、ここはわずか7球で三者凡退に。地元紙『LA Times』のディラン・ヘルナンデス記者が「完全に圧倒されている」と指摘したアスレティックスの打者たちにハードヒットを許さず、難なく15勝目の権利を得る。

 5回からは“伝家の宝刀”でもあるスプリットを使い始めた大谷。これでアスレティックスの各打者をより惑わせていくと、“女房役”マックス・スタッシのソロ本塁打で4対0とした6回も相手につけ入る隙を全く与えず。その後も、小気味よく投げ進め、7回も3人で切って取ると、球場からは割れんばかりの「MVP」コールが巻き起こった。

 徐々に球場内にも「もしかすると、ノーヒットノーランをやってのけるかも」という空気が漂っていく。ボルテージが上がってプレッシャーも懸かるなかで、8回に2死無塁の場面で相手6番コナー・カペルに遊撃手強襲の内野安打を打たれ、ノーヒッターは惜しくも阻まれてしまう。

 それでも冷静さを失わないのが、偉才たる所以だ。直後のデルミス・ガルシアにもレフト前ヒットを許したが、続くシェイ・ランガリアースを三塁ゴロに打ち取って無失点に。しかし、8回を投げ切ったところで108球に達していたために、自軍ベンチはアーロン・ループとの交代を決断。最終回を投げずに降板となった。

 規定投球回到達まで残りはあとアウト3つ。次回の登板が予定されている現地時間10月5日のオークランド・アスレティックス戦には、大きな注目が集まりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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