ノーヒットノーランの偉業は惜しくも逃した。現地時間９月29日、本拠地で行なわれたオークランド・アスレティックス戦に「３番・投手兼DH」で出場した大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）は、８回途中までノーヒットの快投を見せた。

　１回に四球で出塁を許したものの、その後は小気味よく投げ進めていった大谷。迎えた８回２死の場面で、相手６番のコナー・カペルが放った打球は、遊撃手のリバン・ソトのもとに。今月にデビューしたばかりのヤングスターは追いついたようにも見えたがボールは外野へ抜け、ノーヒッターは未遂となった。

　それでも後続を危なげなく絶った大谷は、８回で108球を投げ、被安打２、無失点、10奪三振を記録。シーズン規定投球回まであと１イニングとした。

【動画】「えらい目にあったな…」ノーノーを続けていた大谷が８回に打たれた瞬間をチェック

　ノーノー未遂に終わったサムライに現地メディアも落胆したようで、エンジェルスの専門サイト『AngelsWin.com』は、「ヒットは間違いなかったけど、えらい目にあったな…」と嘆いている。また、米放送局『ESPN』のアルデン・ゴンザレス記者は、「それにしても貴重な球だった。あと１アウトだったのに」とコメントした。
  　さらに米野球専門誌『Baseball America』のカイル・グレイザー記者は、「ショウヘイ・オオタニは7.2回でノーヒットノーランに終止符を打った。コナー・カペルが左翼へのシングルヒットで打開。ソトがスライディングし掴もうとしたが、グローブからこぼれた」とヒットを打たれたシーンを描写し、「それにしても見事なパフォーマンスだった」と称えた。

　大谷は打たれた直後は悔しい表情を浮かべるも、すぐに野手の方に体を向け、「集中しよう」と言わんばかりのジェスチャーを送った。これに『ESPN』の韓国人記者ジューン・リー氏は、「皆さま、地球上を歩き回る最も偉大なアスリートの一人だ」と賛辞を贈っている。

　打っては、４打数２安打、１打点で連続試合安打を「14」に伸ばす活躍を見せた大谷。今季27登板目にして、15勝目を挙げた二刀流戦士に対する反響はしばらく止みそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「ジャッジは甘い球が多いから打てる」は誤り。他の誰よりも“誤審”と戦いながら三冠王も狙う凄み

【関連記事】14試合連続安打＆94打点を記録！ 快進撃続く大谷翔平をWBC米代表監督も脱帽「彼は唯一無二。この先に見ることはできない」

【関連記事】「慣れてしまうのは簡単だ」大谷翔平を“熟知”する女房役スタッシが語った二刀流「軽視されているように思う」