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メジャー移籍報道の吉田正尚を“世界”はどう見る? 米専門サイトが説いた異色の打力「コンタクトの感覚は超一流の部類」

THE DIGEST編集部

2022.11.01

日本シリーズでは勝負強さを発揮し、チームを優勝に導いた吉田。その打力を米メディアはどう評価しているのか。写真:鈴木颯太朗

日本シリーズでは勝負強さを発揮し、チームを優勝に導いた吉田。その打力を米メディアはどう評価しているのか。写真:鈴木颯太朗

 猛牛戦士たちが26年ぶりの日本一に酔いしれたその夜、驚きとも言える一報が世間を賑わせた。オリックスの主砲・吉田正尚が今オフにポスティングシステムを利用したメジャー移籍の可能性を探り、近く球団と話し合うというのだ。

 ドラフト指名挨拶の際に当時の指揮官である福良淳一から「思っていたより小さいなあ。もっと大きいと思っていた」と言われた吉田は、青山学院大からオリックスに入団して7年。現球界でもトップクラスの“大打者”へと成長した。今季の存在感も傑出したものがあったと言える。

 今季のレギュラーシーズンは本塁打こそ21本とやや物足りなさはあるが、打率.335というハイアベレージを記録した吉田。OPS1.008、得点圏打率.367と図抜けた勝負強さも発揮した。とりわけリーグ優勝争いが佳境を迎えた9月は長打率.787、OPS1.276という驚異的なスタッツを残し、終盤でソフトバンクを追い抜く逆転優勝にも貢献した。

 迎えたヤクルトとの日本シリーズでも第5戦で逆転のサヨナラ2ランアーチを放つなど見せ場を作った吉田。自身も求め続けた日本一にチームを導き、オリックスではやり遂げた感もある29歳のサムライは、ついに“世界最高峰の舞台”に挑む決意を固めたわけである。

 もちろん、ポスティングを利用する以上、買い手がつかなければ、どうしようもない。そこで気になってくるのは、やはり現地での評価だ。フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)やシェーン・バズ(レイズ)などメジャーの逸材たちも多く参戦した昨夏の東京五輪でプレーした実績がある吉田については、すでに一部の米メディアで興味深い評価が下されている。
 
 野球のありとあらゆるデータをとりまとめている専門サイト『Fan Graphs』は、国内外のプロスペクトについてまとめた記事内で、吉田を「三振はほとんどなく、コンタクトの感覚は超一流の部類に入る」と絶賛。その打力を次のように分析している。

「身体能力はそれほど高くなく、守備もほぼレフトだけだが、野球において最も重要なスキルである『打撃』においてはエリートクラスである。ヨシダは体格も似ているレニー・ハリスをより良くしたようなバッターで、打撃はまずまずの活躍ができると考えている」

 90年代にドジャースやナショナルズで活躍し、代打での安打数でMLB記録を保持している好打者と比較された吉田。日本球界でも長距離打者としては「異色」とも言うべき三振の少なさ(※今季は508打席でわずか41回)とコンタクト力はメジャーでも高く評価されそうだ。

 はたして、吉田は多士済々のメジャーで力を発揮できるのか。まずは、移籍に向けた動向を興味深く見守りたいところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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