専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
プロ野球

9イニング平均12.04!“令和の怪物”佐々木朗希の驚異の奪三振率【表彰されざる男たち:パ・リーグ投手編】<SLUGGER>

藤原彬

2022.11.26

4月にプロ野球タイの1試合19奪三振を記録した佐々木。年間でも、すさまじいペースで三振の山を築いた。写真:産経新聞社

4月にプロ野球タイの1試合19奪三振を記録した佐々木。年間でも、すさまじいペースで三振の山を築いた。写真:産経新聞社

 個人タイトルの対象ではなくとも、選手個人の凄みが詰まった部門のベスト3を紹介する。今回はパ・リーグの投手編だ。(※率系部門は先発が110投球回以上の23人、救援が40投球回以上の20人を対象)

■奪三振率(奪三振×9÷投球回)
【先発】
1.佐々木朗希(ロッテ) 12.04
2.千賀滉大(ソフトバンク) 9.75
3.山本由伸(オリックス) 9.56
【救援】
1.モイネロ(ソフトバンク) 14.87
2.松井裕樹(楽天) 14.46
3.藤井皓哉(ソフトバンク) 12.94

 先発では佐々木が頭抜けた数値をマーク。完全試合達成の4月10日には歴代最多タイの1試合19Kを記録するなど凄まじいペースで積み上げ、リーグ2位の173奪三振を記録した。昨季1位の山本は3位までダウンしたが、3年連続で奪三振王に輝いている。

 救援は奪三振数のトップ3人が率でも同じ順位で並び、自己ベスト更新のモイネロと松井が上位に。開幕前に支配下登録をつかんだ藤井は“フォースラ”を武器に空振りを量産した。

■与四球率(与四球×9÷投球回)
【先発】
1.加藤貴之(日本ハム) 0.67
2.與座海人(西武) 1.24
3.石川歩(ロッテ) 1.46
【救援】
1.東條大樹(ロッテ) 1.60
2.増田達至(西武)  1.75
3.阿部翔太(オリックス) 2.05

 昨季に続く先発ベストの加藤はわずか11四球しか与えず、72年ぶりに規定投球回到達者の最少記録を更新した。また、4位にはロッテの佐々木朗(1.60)がランクイン。3位・石川の「柔」とは真逆の「剛」の投球スタイルでも制球の良さを見せた。救援1位の東條は被打率.243がリーグ平均以上も、制球力を武器にセットアッパーへ定着した。
 
■K/BB(奪三振÷与四球)
【先発】
1.加藤貴之(日本ハム) 8.91
2.佐々木朗希(ロッテ) 7.52
3.山本由伸(オリックス) 4.88

【救援】
1.東條大樹(ロッテ) 6.30
2.松井裕樹(楽天) 4.37
3.モイネロ(ソフトバンク) 4.35

 先発は与四球率と奪三振率でトップに立った2人が1、2位を占め、山本は昨季のトップから陥落。ワーストは石川柊太(ソフトバンク)の1.86で、リーグ最多の57四球が響いた。

 救援でも与四球率ベストの東條がK/BBで最高値を記録して、高い奪三振能力を誇る2人のクローザーが続く。ちなみに、新人王投票で競った阿部翔太(オリックス)と水上由伸(西武)は、阿部が4.20の高水準だったのに対し、受賞した水上はリーグ平均を下回る2.35にとどまった。

■QS率(QS÷先発)
1.加藤貴之(日本ハム) 85.7%
2.山本由伸(オリックス) 84.6%
3.髙橋光成(西武) 80.8%

 先発6投球回以上&自責点3以下で記録されるQSの達成率でも加藤が1位。21先発でQS18回と安定して試合を作りながら、援護に恵まれず8勝のみ。回数では山本の22回が最多で、3年連続のトップ。7投球回以上&自責点2以下のHQSでも20回と76.9%は最多だった。不運ぶりが話題になった小島和哉(ロッテ)は、QS15回に対してわずか3勝に終わった。 
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号