メジャーリーグのレジェンドも、“世界ナンバーワン”となった天才に興味津々だ。

　現地３月21日、米フロリダ州マイアミにあるローンデポ・パークでワールド・ベースボール・クラシック（WBC）決勝が行なわれ、日本代表は３対２でアメリカを下し、14年ぶり３度目の優勝を飾った。

　２月27日に行なわれた宮崎での春季合宿から約１か月。まさにチーム一丸となって世界一に輝いた侍ジャパン。個々がそれぞれに役割を全うしての戴冠劇だったのだが、そのなかでひと際の異彩を放ったのが、大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）だ。「３番・DH」でスタメン出場を果たした決勝も９回にマウンドに上がり、見事に３者凡退で締めくくったのである。

　MVPにも選ばれた大谷。その選出におそらく異論を唱える者はいないだろう。なにせ今大会は打っては、打率.435、１本塁打、OPS1.345、長打率.739、出塁率.606と図抜けた成績を記録。投げても１回の中継ぎ登板を含む9.2回を投げ、防御率1.85、奪三振率10.24、WHIP0.72と圧巻の成績残したのである。

　まさしく異次元の活躍を見せた28歳のサムライに対する賛辞の声は絶えない。そのなかで試合後に米スポーツ専門局『FOX Sports』のフラッシュインタビューに応じた大谷は、解説を務めていたデイビッド・オルティス氏から次の問いを投げかけられた。
  「ショウヘイ、ちょっと真面目な質問をさせてくれ。いったい、お前はどこの惑星からやってきたんだ？」

　かつてボストン・レッドソックスなどで活躍し、メジャー通算541本塁打を放ったレジェンドのユーモアに溢れた問いかけに大谷は爆笑。そして“真面目”にこう切り返してみせた。

「本当に日本の田舎で、野球チームも少ないようなところでやってきた。だから日本の人たちにとっても頑張れば、こういうところでできるんだって示せたのは本当に良かったと思う」

　爽やかな答えで場を和ませた大谷。その存在はメジャーのレジェンドも虜にし続けている。

構成●THE DIGEST編集部

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