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MLB

松井裕樹は“絶対守護神”ヘイダーにどれだけ近づけるか。コストカット断行のパドレスが侍レフティへ寄せる期待<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.12.22

パドレス入団が決定的となった松井(右)。FAとなった守護神ヘイダー(左)の後釜候補として期待される。(C)Getty Images

パドレス入団が決定的となった松井(右)。FAとなった守護神ヘイダー(左)の後釜候補として期待される。(C)Getty Images

 楽天からFAとなり、メジャー移籍を目指していた松井裕樹がパドレスと4年30億円規模の契約に合意したという。

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 ダルビッシュ有も所属するパドレスは現在、難しい局面に立たされている。ここ数年、ダルビッシュ有やブレイク・スネル、ホアン・ソト、ザンダー・ボガーツら大物選手を次々と獲得したパドレスだが、今季は地区4位の80勝82敗に終わり、プレーオフを逃す失意の結果。身の丈以上の補強を繰り返してきた代償か、シーズン終盤には選手の給与支払いのためにつなぎ融資を受けていた、という報道も出た。

 オフに入ると、主砲のソトをヤンキースへトレード。来季の総年俸を5000万ドル以上減額する方針と言われ、FAとなったサイ・ヤング賞左腕スネル、そしてクローザーのジョシュ・ヘイダーの流出も確実されている。

  松井は、このヘイダーの後釜候補としてサンディエゴに乗り込むことになるのだ。
 22年こそ不振にあえいだヘイダーだが、21年は60試合に登板して防御率1.23、奪三振率15.65、今季は61試合で防御率1.28、奪三振率13.58を記録。リリーフ転向以来、ほとんど故障知らずという点も含め、“球界最強守護神”の一人と目されている。

 一方、決め球の違い(ヘイダーはスライダー、松井はスプリッター)こそあれ、三振奪取能力が極めて高い救援左腕という点では松井も同じ。22年は奪三振率14.46を記録したが、これはMLBと比べて三振が全体に少ないNPBにあっては文字通りずば抜けた数字だった。

 もちろん、現在のMLBでは決して高いわけではない契約条件から考えても、いきなりヘイダー並みの活躍は球団も想定していないだろう。それでも、コストカットを断行する中であえて獲得に動いたことを思えば、少なくない期待が寄せられているに違いない。

 同地区の大谷翔平(ドジャース)とは、試合終盤の競った場面での対決もあるはず。苦境に立たされたチームの“救世主”となるか注目される。

文●SLUGGER編集部

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