NPB最高右腕の晴れ舞台に古巣が粋なメッセージを送っている。

　現地12月27日、ロサンゼルス・ドジャースと正式契約した山本由伸の入団会見が本拠地ドジャー・スタジアムで行なわれた。契約年数は12年で、総額３億2500万ドル（約465億円）の長期契約。背番号はオリックス時代と同じ「18」に決まった。

　晴れてメジャーリーガーとなった山本は、「たくさんの方々のおかげで、僕はここにいることができています。何度も日本に来ていただき、このように高く評価をしていただき、メジャーリーグでプレーをする機会をくださったドジャースの関係者の皆様に、本当に感謝いたします」と周囲への感謝を伝える。

　続けて、「今日からはドジャースの一員として、ワールドチャンピオンになるためにもっと野球がうまくなれるよう、新しい毎日を過ごしていくことをロサンゼルスのファンの皆様にお約束します。今日からは本当の意味で、憧れるのをやめなければいけません。自分自身が憧れてもらえるような選手になれるよう頑張ります」と語り、ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）決勝の試合前に大谷翔平がチームメイトに語りかけた名言を引用して、活躍を誓った。
  　この会見を誰よりも待ち望んでいたのが、山本の古巣・オリックスだ。

　同球団はドジャース入団会見後に公式X（旧ツイッター）を更新。文面には日本とアメリカの国旗を添えて「14,470球にありがとう」と綴り、在籍７年間で３年連続「沢村賞」、３年連続投手４冠（最優秀防御率、最多勝利、最高勝率、最多奪三振）と手の付けられない大活躍を見せたエース右腕が公式戦、クライマックスシリーズ、日本シリーズで投じた球数でレイアウトした特別ポスターを公開。ハッシュタグ（#）には、「ありがとう由伸」とつけている。

　さらにポスター内には、これまでの功績とメジャーでも変わらぬ無双を願い、激熱メッセージを送っている。

「重力無視のストレート。魔法みたいな変化球。笑ってしまうほど精密なコントロール。バファローズで投じた14470球。そのすべてに、ありがとう。」

「正直めちゃくちゃ寂しいけれど、行ってほしくない気持ちもあるけれど。だけど、やっぱり、アメリカで無双する山本由伸を見てみたい。」

「いけ、由伸。僕らの手の届かないところまで。日本最強が、世界最強だと証明してくれ。」

　古巣の愛情深い言葉で送り出され、来季メジャーリーグの舞台に挑戦する山本。チームメイトになる大谷翔平とともに、名門球団でも強打者相手に無双の投球術が期待される。

構成●THE DIGEST編集部

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