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「ストライクゾーンに“虹を架ける”」山本由伸の“ヨーヨーカーブ”をMLB公式記者が高評価「多次元的で、打者は手を出せない」「球界最高の変化球のひとつ」

THE DIGEST編集部

2024.04.06

山本のカーブをMLB公式記者が分析。「指標的にも視覚的にもエリートだ」との高評価を下した。(C)Getty Images

山本のカーブをMLB公式記者が分析。「指標的にも視覚的にもエリートだ」との高評価を下した。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸は、ドジャー・スタジアムデビューとなった現地3月30日のセントルイス・カーディナルス戦で5回無失点と、期待通りのピッチングを披露した。メジャー初先発となった韓国・ソウルでのサンディエゴ・パドレス戦では5失点を喫し、わずか1イニングで降板となっていただけに、2度目の登板では本来の力が発揮されたという声が大勢を占めた。

【動画】カーディナルス戦の初回、3者連続三振に打ち取った山本由伸をチェック

 米国では山本の変化球のひとつ、「ヨーヨーカーブ」に大きな注目が集まった。4月5日、メジャー公式サイト『MLB.com』でデータ解析などを担当しているデビッド・アドラー記者が山本のカーブを掘り下げた。

 アドラー記者は、「私たちは、カーブが彼の特徴的な球種だと知っていた」として、オープン戦や公式戦での投球を踏まえ、「私たちが目にしているのは、ヤマモトのカーブボールはすでにMLBで最高のボールのひとつに見えることだ」と綴った。
 
 他球団の同じようなタイプとの球筋の比較や、縦方向への落差の測定なども検証したアドラー記者は、「同じような球速とリリースポイントでカーブを投げる投手と比べ、ヤマモトのカーブは7.7インチの落差がある。これは『Statcast』(米球界でデータ解析に用いられる専用システム)の先発投手のカーブ落差のリーダーボードのトップに位置する」と評価している。

 カーディナルス戦ではカーブで計10個のストライクを記録したことなどを踏まえて、「ヤマモトのカーブは多次元的で打者が手を出せないし、空振りで仕留めることもできる」と分析。さらにその威力や切れ味を、「ストライクゾーンに“虹を架ける”だけではなかった。彼はストライクゾーンにブーメランを飛ばしている」と表現した。

 そしてアドラー氏は、「ヤマモトのカーブを一言で表せばこうだ。指標的にも視覚的にもエリート・カーブだ」と結論付け、トピックを結んでいる。

 現地6日のシカゴ・カブス戦で今季3度目の先発マウンドに登る山本。すでに球界最高クラスとも評される「魔球」を武器に、メジャー初勝利を狙う。

構成●THE DIGEST編集部

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