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プロ野球

オリックスのホープ西浦颯大が狙う「スタメン奪取」。ウインターリーグ参戦が自信の源に

どら増田

2020.01.24

このオフ、西浦はオーストラリアのウインターリーグに参加した。撮影千葉大輝

このオフ、西浦はオーストラリアのウインターリーグに参加した。撮影千葉大輝

 昨年のオリックス春季キャンプで、泥まみれになりながら最後まで居残り練習をしていた男がいる。

 高卒で2018年に入団した西浦颯大だ。

 西浦は連日キャンプで努力を重ねて、オープン戦では打率は.161ながら、16試合に出場し得点圏打率が.429、12打点と勝負強さをアピール。西村徳文監督は西浦を2番センターで開幕スタメンに起用した。

「自主トレではウエイトトレーニングに励んで、秋季キャンプの時から来年は絶対開幕一軍とってやると思ってたんで、開幕一軍でスタメンの座を掴んだのは嬉しかったですね」

 昨年に開幕スタメンを掴んだことについてそう語った西浦だが、77試合に出場し打率.195に終わった昨年のシーズンに関しては「不完全燃焼だった」と振り返っている。

 シーズン中も居残り練習が多く、遅い時間に寮へ帰るため、駐車場でタクシーを待つ姿が見られたが、意図的ではなく「今年は絶対開幕一軍を勝ち取るんだという気持ちを持って練習してたら、自然と遅くまでやってました」と無意識にバットを振り続けた結果、練習時間が長引いた。
 
 そんな西浦が昨年一番のスランプに陥ったのが、交流戦の時期だった。

 東京ドームで行われた巨人戦の試合後、声をかけると「疲れてます」と珍しく弱音を吐いた。この時のことをこう振り返っている。

「あの頃は本当に辛かったですね。打てなくなってどうしたらいいかわからなかったです」

 キャンプから全力で走ってきた西浦にとって試練の時期だった。首脳陣は西浦をファームに降格させたが、あくまでもリフレッシュさせるため。中嶋聡2軍監督は守備ではなく、DHで西浦を起用した。本人は、こうした気遣いが嬉しかったという。

 1軍に戻ってきた西浦は、守備でチームを助けることになる。彼が記録したシーズン7捕殺はチームの外野手トップの成績だ。

「前に出る勇気、怖がらない、とにかく守備はビビったら終わりです。守備面では少し自信ついたのでもっと磨きをかけていきたいです。課題は打率と出塁率ですね。盗塁もまだまだ増やさないといけない」
 

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