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プロ野球

佐々木朗希の「初登板&ブルペン入り」はいつ頃?吉井コーチが語った黄金ルーキーの育成プラン

岩国誠

2020.02.04

沖縄本島キャンプでも1軍同行が決まった佐々木は、「焦る必要はないのでゆっくりやっていきたい」と冷静に話した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

沖縄本島キャンプでも1軍同行が決まった佐々木は、「焦る必要はないのでゆっくりやっていきたい」と冷静に話した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 ロッテ・吉井理人投手コーチが4日、注目を集めるルーキー・佐々木朗希投手について、沖縄本島キャンプでも一軍に帯同させる方針を明らかにした。

 合同自主トレの時点では、一軍キャンプが終了する13日以降も石垣に残留し、体力強化など体作りを行う予定と井口資仁監督は語っていたが、協議の結果、そのプランが変更となった。

「(プロ生活が)まだ始まったばかりの段階なので、いろんな指導者が見るよりも、ある程度仕上がるまではひとりの人が見ていく。やっていることは(チーム全体で)共有していきますが、引き続き僕と川越コーチで見ていきます」(吉井コーチ)

 将来を期待される黄金ルーキーの育成。その才能を最大限に開花させる土台作りを、一軍スタッフが継続して行うという考えだ。

 ただ、石垣キャンプ終了以降の一軍日程は、基本的に各チームのキャンプ地に赴いての練習試合が中心。環境の変化や、練習時間の確保に不安はないのか。

「遠征先もプロ野球キャンプ地なので、設備にさほど差はないと判断しました。今より人数が少なくなるので、もっと時間をかけてじっくりできるんじゃないかとも思っていますし、試合中にはコンディショニングコーチの手は空くので、体作りにもじっくり時間がかけられるかと思っています」
 
 この日も、初日から継続して行なっている"踏み出す左足を股関節にはめる"意識を持たせる「スロートレーニング(投げる練習)」を行った。現段階の佐々木朗は、こうした『投球するためのトレーニング』を継続していく段階だと吉井コーチはいう。

「(実戦)登板の練習は全くできていないので、練習試合での登板はないです。キャンプ初日にもお話ししましたが、投球の感覚と自分の体のバランス、頭で思い描いていることと体の動きを一致させること。あと、体も強くして行って欲しいと考えています」

 では、ブルペン投球のⅩデーはいつなのか?

「一応、予定は組んであるんですけど、多分(トレーニングの段階が)進んだり、下がったりするので、はっきりとはまだ言えないです。乱暴な言い方をすれば、いつでもブルペンには行けるんです。でも、実戦登板の時期などを含めた長期的な計画で考えているので、今ブルペンに入ることは全然得にならない。(第2クールでのブルペン入りは)ないと思います」

 周囲が期待する『163キロ右腕の全力投球』は、しばらくお預けのようだ。

 この日でキャンプ第1クールが終了。「(第1クールを)やりきれましたが1日中野球をすることが、思っているより疲れました。焦る必要はないのでゆっくりやっていきたい」と話した佐々木朗。石垣キャンプ以降、自らを鍛錬する場所は変わっても、実績十分な名伯楽の元で、なすべきことを継続していく。

取材・文●岩国誠(フリーライター)

【ロッテ 佐々木朗希PHOTO】集まる視線に緊張気味?期待のルーキーがキャンプイン!

【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。

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