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NBA

【背番号外伝】リラードにウエストブルック、アリナス…スター選手たちが「0番」に込めたそれぞれの想いとは?

出野哲也

2020.04.17

ゆかりのある地名にちなみ0番を選んだリラード。今季は、彼を含め23人が0番をつけてプレーしている。(C)Getty Images

ゆかりのある地名にちなみ0番を選んだリラード。今季は、彼を含め23人が0番をつけてプレーしている。(C)Getty Images

 今季は23人が着用するなど、すっかりメジャーな番号となっている0番だが、90年代以前はほとんど見かけなかった。これまで永久欠番になった選手はおらず、サンアントニオ・スパーズには、過去に0番をつけた選手は1人もいない。

 第1号は、NBAが前身のBAAという名称だった時代の1948年、シカゴ・スタッグスに在籍したジョニー・ジョーゲンセンだが、0番でプレーしたのは1試合だけ。2人目は81年にブルズに入団したオーランド・ウーリッジで、彼が実質的なパイオニアと言える。0番を選んだのはファーストネームのイニシャル“O”にかけたもので、これはMLBの背番号0の元祖、アル・オリバーと同じ理由だ。6番だったピストンズとバックス以外の5球団で0番をつけたウーリッジは、得点力に定評があり、マイケル・ジョーダンが入団する前のブルズでエースを張るほどの選手だった。

 同じくブルズ関連では、90年代後半に3連覇を達成した際に控えPGを務めていたランディ・ブラウンも96、98年に0番。97年は背番号00の名選手であるロバート・パリッシュがチームに在籍していたため1番をつけた。
 
 ハイチ人センターのオルデン・ポリニスは、88年のドラフトでブルズに指名されたが、直後にスコッティ・ピッペンとトレードされたことで有名。シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)でのデビュー時は23番で、91年からウーリッジと同じく、イニシャルにちなんで0番に。以後、デトロイト・ピストンズでプレーした一時期を除いて同番号を着用していたが、2004年にロサンゼルス・クリッパーズへ移籍すると30番に変えた。その理由を「自分のイニシャルを背番号にしているのは、セルフィッシュであることの象徴だと思ったから」と語っている。

 デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)が0番をつけているのは、ミドルネームがオリーであるからではなく、出身地がオークランド、大学(ウィーバー州大)の所在地がユタ州オグデン、ポートランドがオレゴン州と、Oで始まる地名とゆかりが深いことから選択した。

 ケビン・ラブも同じ理由で0番。オレゴン州の高校に通い、ミネソタ・ティンバーウルブズでは42番だったが、クリーブランド・キャバリアーズ移籍時にこの番号が欠番だったことから、クリーブランドのあるオハイオ州にもひっかけた。
 
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