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NBA

「バスケットボールが好きで、プレーしたいという気持ちさえあれば…」NBAから欧州へ渡ったグレッグ・モンローの信念

小川由紀子

2020.05.26

今季からドイツのバイエルンでプレーするモンロー。得点とリバウンドでチームトップに立つなど、大黒柱として輝きを放っている。(C)Getty Images

今季からドイツのバイエルンでプレーするモンロー。得点とリバウンドでチームトップに立つなど、大黒柱として輝きを放っている。(C)Getty Images

 2010年のドラフトで、デトロイト・ピストンズから全体7位指名を受けてNBA入りしたグレッグ・モンロー。入団に際し、“NBAを代表するセンターになる”と将来を嘱望された彼は今季、ドイツのバイエルン・ミュンヘンで戦っている。

 NBAからヨーロッパに渡ったアメリカ人選手の中には、ルールやプレースタイル、環境の違いに慣れるまで時間を要する者も多いが、モンローは開幕間もない第2節、敵地での強豪CSKAモスクワ戦で17得点、10リバウンドのダブルダブル、3ブロックというパワフルなパフォーマンスを披露。新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断するまで、ユーロリーグ全28試合に出場し、平均12.9点、6.8リバウンドの成績を残している。

 211cm、120kgの堂々とした体躯を誇るモンローはゴリゴリの古典的なセンターだ。持ち前のパワーでゴール下のポジションを競い、身体を張ってリバウンドを奪い取る。最近のNBAでは、昨季のMVPヤニス・アデトクンボに代表されるような、しなやかな身のこなしでボールハンドリングが巧く、アウトサイドシュートも打てるポイントフォワード的な人材が重宝されるようになっているが、モンローにとってはあくまでもインサイドが主戦場。NBAでプレーした9年間で放った3ポイントシュートはわずか17本、うち決まったのは1本だけだ。
 
「できないわけじゃない。でも選手にはそれぞれ、求められるものがある。自分の場合、それはアウトサイドシュートではなかったということだ。バイエルンでも自分が求められる仕事にしっかりフォーカスして、このチームにとってベストな選手になれるよう努めている」

 その言葉通り自身に求められる仕事に精一杯取り組んだ結果、ここまで得点とリバウンドはともにチームベスト、特にリバウンドはユーロリーグ全体でも5位につけている。

 ルーキーイヤーから5シーズン在籍したピストンズでは、初年度にオールルーキー2ndチームに選出され、2年目からは毎年平均15点超えを記録。3シーズン連続で1000得点+600リバウンド以上をマークしたのは、ピストンズでは90年代に活躍したグラント・ヒル以来で、最後のシーズンには15.9点、10.2リバウンドと、平均ダブルダブルの数字をあげた。
 
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