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NBA

2WAY契約から這い上がった苦労人カルーソが、レブロン&デイビスの2大エースから評価される理由

ダンクシュート編集部

2020.10.28

カルーソはプレーオフで全試合に出場。攻守で効果的なプレーを見せ、レイカーズの優勝に貢献した。(C)Getty Images

カルーソはプレーオフで全試合に出場。攻守で効果的なプレーを見せ、レイカーズの優勝に貢献した。(C)Getty Images

 2019-20シーズンのNBAはロサンゼルス・レイカーズが10年ぶり17回目のチャンピオンに輝いた。チームを牽引したのはファイナルMVPに輝いたレブロン・ジェームズと、アンソニー・デイビス(AD)だったが、この最強デュオを支えるロールプレーヤーの活躍も光った。

 なかでもこの1年で大きな成長を見せたのが控えガードのアレックス・カルーソだ。

 2016年にテキサスA&M大を卒業したカルーソは、同年のNBAドラフトでは指名されず、Dリーグ(現Gリーグ)で1年プレーしたのち、2017年に2WAY契約でレイカーズに入団。ルーキーイヤーは平均3.6点、2.0アシスト、0.6スティールに終わったが、2年目は9.2点、3.1アシスト、1.0スティール、シーズン最後の3試合では20.7点、5.7リバウンド、9.7アシストと好成績を残し、昨夏に本契約(2年550万ドル)を手にした。

 3年目の昨季、開幕当初はラジョン・ロンド、クイン・クックに次ぐ第3ガードだったが、攻守で何でもこなすユーティリティ―性をフランク・ヴォーゲル・ヘッドコーチから評価され、ローテーション入り。最終的に自己最多の64試合に出場し、得点は5.5点も、出場時の±(+3.8)はレブロンとデイビスに次ぐ3位、スティール(1.1)も4位と縁の下の力持ちとしてチームを支えた。

 さらにレブロンが「俺とAC(カルーソ)のコンビネーションは抜群だ」と語るように、大黒柱との相性も良く、泥臭いプレーや時折見せる豪快なダンクはファンの人気を集めた。
 
 キャリア初のプレーオフでは全21試合に出場。ヒューストン・ロケッツとのカンファレンス準決勝第4戦では終盤に勝負を決める3ポイントをヒット。マイアミ・ヒートとのファイナルでも攻守で存在感を放ち、優勝に貢献した。

 10月26日に『Lakers Daily』に掲載された記事で、レイカーズのマイク・ペンバーシー・アシスタントコーチはカルーソについて次のように語っている。

「レブロンとADは、カルーソがボールを扱えることを知っているから、試合中は常に彼を望んでいる。2人は彼が3ポイントを打て、 ディフェンスができることを知っている。そして彼がケアレスミスをしないこと、 トランジションでボールをプッシュすることが好きなことも理解している。2人の強みにも適合しているから、アレックス・カルーソはNBA(の他球団)からも切望されているんだろう」

 ポストシーズンでもカルーソは平均6.5点、2.8アシスト、1.1スティールと決して際立った数字を残したわけではない。それでも彼がレイカーズのチームメイトからGOAT(Greatest Of All Time、史上最高の選手)と呼ばれている理由は、自身のスタッツには目もくれず、チームの勝利のために身を粉にしてプレーできるからだろう。

 2WAY契約から這い上がり、レブロン&デイビスというスーパースターからの信頼を勝ち取った苦労人はまだ26歳。昨季はロールプレーヤーだったが、数年後には主力としてレイカーズを背負って立つ存在になっているかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

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