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NBA

NBAドラフトの黒歴史?チームの期待を裏切った上位指名“大ハズレ”選手番付|前編

大井成義

2020.11.18

バルニャーニ(左)は守備力に乏しく期待外れ。ウィリアムズ(右)は鳴り物入りでブルズに加入したが、バイク事故で再起不能となった。(C)Getty Images

バルニャーニ(左)は守備力に乏しく期待外れ。ウィリアムズ(右)は鳴り物入りでブルズに加入したが、バイク事故で再起不能となった。(C)Getty Images

 ドラフト制度という弱者救済システムを的確に活用することにより、低迷するチームは状況を劇的に変えることが可能になる。

 例えば2003年のキャブズ(レブロン・ジェームズ/1位)や、07年のサンダー(ケビン・デュラント/2位/ドラフト当時のチーム名はソニックス)などは、ドアマットチームからプレーオフの常連チームへと生まれ変わることに成功した。また、古くは1984年のブルズ(マイケル・ジョーダン/3位)や、79年のレイカーズ(マジック・ジョンソン/1位)といったチームは、獲得した選手の力によって黄金期を築き上げている。

 だが、すべて上手くいくわけではないのがこの世の常。大学や高校、はたまた海外で一世を風靡したスター選手の中にも、地雷は一定数潜んでいる。高評価を受け、将来性に富んだ若者が地雷と化す最大の要因は、ケガやトラブルによるもので、それらを完全に避ける方法はない。そのほかにも、チーム首脳陣の眼力不足や判断ミスといったケースも少なからずあるだろう。

 今回、NBA史に鈍く輝く“上位指名大ハズレ選手15人”の番付を組んでみた。番付を決めるにあたり、正確性を期すため現地アメリカのウェブサイトに掲載されている〝失敗ドラフト選手ランキング〞的な企画ページを徹底リサーチ。ソースに利用させていただいたのは、『ESPN』や『スポーツイラストレイテッド』といったメジャーどころから、マイナーなスポーツサイトまで計28種類のランキング。掲載された時期によってセレクションに違いは出るはずだし、失敗の定義も選者によって様々だろうが、そこは行司役の筆者が精魂込めて捌いたつもりである。
 
前頭十一枚目/アンドレア・バルニャーニ(2006年1位)
 7フッターながら3ポイントを打て、“ノビツキー2世”と称されたNBA初の欧州出身ドラ1。ところが前評判とは裏腹に、なまじ小器用ゆえか“帯に短し襷に長し”状態から脱却できず、オフェンスではそこそこの数字を残すも(キャリア平均14.3点)、当たりに弱いディフェンスは目も当てられず。常にガッカリ感やイケてない感がつきまとった、イタリアの至宝。

前頭十枚目/ジェイ・ウィリアムズ(2002年2位)
 デューク大でNCAAトーナメントを制し、主要個人アウォードを総なめにした万能型PG。全国区で人気を博したウィリアムズは、ジョーダンなき後のフランチャイズプレーヤー候補として、またリーグを背負って立つ選手の1人として、鳴り物入りでブルズに入団した。ところが1年目のオフ、住宅街を大型バイクでかっ飛ばし、時速100㎞近くで電柱に激突。それもノーヘルで。瀕死の重傷を負い、再起不能に。
 

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