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B2リーグで11 連勝中の群馬クレインサンダーズ。「チームの心臓」マイケル・パーカーが語る優勝への条件

森本茂樹

2020.11.25

パーカーは「全てのゲームで勝利するための準備をしておく必要がある」と先を見据えた。

パーカーは「全てのゲームで勝利するための準備をしておく必要がある」と先を見据えた。

 B2リーグ東地区に所属する群馬クレインサンダーズは今シーズン、B1クラブから外国籍選手、帰化選手、日本人選手を含めて 8 名を獲得する大型補強を行い、優勝候補の呼び名も高い。10 月は7勝2敗と2位につけていた群馬だが、11 連勝を記録し、好調をキープしている。

 群馬クレインサンダーズの数いる移籍選手の中でも、他チームのブースターをもざわつかせたのは、やはり千葉ジェッツから期限付き移籍したマイケル・パーカーだろう。パーカーは、2007-08 シーズンから日本でプレー。bj リーグ、NBL を経て、B リーグでは、千葉ジェッツふなばしに所属し、2017 年には千葉にとって初タイトルとなる天皇杯獲得に貢献するなど、常勝チームへと引き上げた。

 群馬入団にあたっては、「日本のいかなるレベルでも戦える強力なロースターを構築したと思います。私のゴールは、サンダーズを日本でもっとも強豪なチームのひとつにする手助けをすることです」と話したように、プレーだけでなく、プロ 18 年目となる経験を生かしてチームのレベルを上げることも意識している。

 平岡富士貴 ヘッドコーチ も、「パーカーがチームの心臓で、彼を生かすことができれば、チームは上位にいける」と期待を寄せ、パーカーは「毎日の練習に多くのエナジーをもたらし、勝つための方法を示すことが、チームへの役割」と長いシーズンを戦い抜くためにチームにコミットしている。

 私が取材に訪れた11 月7、8日に西宮市立中央体育館で行われた第6節・西宮ストークス戦は、両試合ともに前半は拮抗した試合に。GAME1は 37-42 でリードを許し、GAME2 は 37-36 で1点リードをした状態で後半を迎えた。いずれの試合も、パーカーは3Q でフルタイムとなる 10 分間プレーし、GAME1では 32-12、GAME2では 26-11 と試合を決める働きを見せた。
 
 西宮戦を連勝で飾り、東地区1位に躍り出た群馬クレインサンダーズは、現在 11 連勝中で首位につける。平岡 HC は、「今までにない成績で B2優勝、B1昇格を目指す」と語る。まだ新外国籍選手がそろっていなかった第2節には越谷アルファーズに連敗したが、「新戦力の融合を進めている中で、ある意味いい薬になった」とチームを逆に活性化させることになったという。

 シーズン 60 試合のうち 15 試合を経過した現時点でパーカーは、「まだまだ長い道のりがありますが、素晴らしい基盤を構築できました。現時点では、20~30 分間ゲームを支配していますが、優勝のためには1試合を通じて 40 分間ゲームを支配することが求められます。全てのチームがベストを尽くして、私たちを倒しにくることになるので、チームの一貫性を保ち、私たちの能力を最大限に発揮し、全てのゲームで勝利するための準備をしておく必要があります」とさらなる高みを目指す。前人未踏を掲げる群馬クレインサンダーズの快進撃は、まだまだ続きそうだ。

文●森本茂樹

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