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NBA

ウエストブルックとウォールをトレードしたウィザーズとロケッツの思惑とは?

ダンクシュート編集部

2020.12.03

急転直下のトレードにより、ウエストブルック(左)はウィザーズへ、ウォール(右)はロケッツへと移籍することとなった。(C)Getty Images

急転直下のトレードにより、ウエストブルック(左)はウィザーズへ、ウォール(右)はロケッツへと移籍することとなった。(C)Getty Images

 新シーズン開幕を前に、大物ポイントガード同士のビッグトレードが実現した。

 12月3日、ワシントン・ウィザーズはジョン・ウォールと2023年のドラフト1巡目指名権(ロッタリー・プロテクト付)を放出し、ヒューストン・ロケッツからラッセル・ウエストブルックを獲得したことを発表した。

 ウエストブルックはオクラホマシティ・サンダー時代の2016-17シーズンにMVPに輝いたリーグきってのオールラウンドPG。一方のウォールも5度のオールスター選出を誇るなど実力は引けを取らないものの、左足アキレス腱の断裂により18年12月を最後にコートから遠ざかっていた。

 ウィザーズとしては今季、満を持して復活したウォールとともに上昇の道を歩む青写真を描いていたが、オフにウォールがトレードを希望しているとの噂が浮上。司令塔との関係悪化が危惧されるタイミングで、同じくトレードの噂が挙がっていたウエストブルックの獲得に踏み切った。
 
 2年のブランクがある元オールスターに変わって、昨季もオールNBA3rdチームに選ばれた即戦力のウエストブルックが加入するのだから、一見するとウィザーズには美味しいトレードだが、話はそう単純でもない。

 ウエストブルックはボールを持ってこそ持ち味を発揮するプレーヤーで、現エースのブラッドリー・ビールとプレースタイルや役割が被る。2人が噛み合った時の爆発力は凄まじいだろうが、攻撃の1stオプションを望むであろう両者がそもそもフィットできるのかという点には疑問の声も少なくない。

 それでもトミー・シェパードGMが「ラッセルのような選手を獲得できる機会を逃すことはできなかった」と語ったように、MVP経験者をチームに加えられるチャンスはそうあるものではない。今季のウィザーズは本格的にプレーオフ争いに加われるだけでなく、ビールの負担は軽減され、ウエストブルックが持つ激しい競争心は八村塁ら若手にも好影響を及ぼすだろう。
 
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