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NBA

ウォリアーズは“諸刃の剣”グリーンをどう扱うべき?米識者が見解「ジョーダンとロッドマンの関係」がヒントに〈DUNKSHOOT〉

ダンクシュート編集部

2021.03.04

グリーンは攻守でウォリアーズに不可欠な存在だが、審判の判定に抗議する場面も多く、今季はリーグ2位の9個のテクニカルファウルを取られている。(C)Getty Images

グリーンは攻守でウォリアーズに不可欠な存在だが、審判の判定に抗議する場面も多く、今季はリーグ2位の9個のテクニカルファウルを取られている。(C)Getty Images

 昨季リーグ最下位に沈んだゴールデンステイト・ウォリアーズは、今季ここまでウエスタン・カンファレンス8位(19勝16敗)とプレーオフ圏内につけている。大黒柱のステフィン・カリーが完全復活してチームを力強く牽引しているが、本当の意味で成功の鍵を握っているのはドレイモンド・グリーンだろう。

 グリーンは2月20日(日本時間21日)のシャーロット・ホーネッツ戦終盤、審判の判定に激怒。2度のテクニカルファウルで退場処分となり、チームも接戦を落とした。スティーブ・カー・ヘッドコーチは試合後、「彼の情熱、エネルギーがなければ今日の我々はない。だからと言って、彼に一線を越えるライセンスを与えているわけではない」とグリーンに苦言を呈したことが注目を集めた。

 悪童デニス・ロッドマンと比較されることもあるグリーン。ロッドマンは史上最高のリバウンダー、グリーンは素晴らしいパサーと能力の違いがあるなかで、『ESPN』の番組"First Take"でホストを務めるマックス・ケラーマン氏は、その気性の激しさが諸刃の剣になると主張する。

「ドレイモンドはウォリアーズのハート&ソウルでチームのリーダーだ。一方で、若干クレイジーな男でもある。ディフェンスを含めて貢献は素晴らしいが、時に問題を起こす。73勝をあげた2015-16シーズン、ファイナルで敗れる直前までドレイモンドはコートのベストプレーヤーだった」
 
 一方、『ESPN』の名物コメンテーターとして人気を博すスティーブン・A・スミス氏は、“神様”マイケル・ジョーダンがロッドマンと親友ではないながらも、エキセントリックな側面を受け入れて、1996~98年の後期3連覇につなげた点に言及。カリーがジョーダンのように手綱を握り、グリーンをもっとコントロールすべきだと持論を展開した。

「ドレイモンドはデニス・ロッドマンとまったく同じ選手ではないのは理解している。バスケットボールIQが高く、より多彩なオフェンススキルを持っている。パッションも素晴らしい。でも、ロッドマンがファイナルMVPになる勢いだったのを思い出してみてほしい。ロッドマンは(シーズン中にもかかわらず)ラスベガスで休暇を取ったなかで、ブルズはそれを乗り越えてラストダンス(98年の優勝)を完結させた。(当時恋人の)カルメン・エレクトラと一緒にいたロッドマンを、ジョーダンが連れ戻した。ロッドマンは、ジョーダンのチームで未知数の付加価値だった。ステフ(カリー)の名前が挙がっていたが、それがブルズとウォリアーズの原動力の違いだと思う」

 グリーンは今季キャリアハイの8.5アシストを記録している一方で、平均5.7点、FG成功率39.1%、3ポイント成功率22.4%と得点面では精彩を欠いている。2枚看板の1人であるクレイ・トンプソンが右足アキレス腱断裂でシーズン絶望となったウォリアーズが、15年から5年連続でファイナルに進出した時のような成功を収めるには、カリーにカリスマ的なリーダーシップが求められるのかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

【PHOTO】プレーでもルックスでもファンを魅了!NBA史上最高のシューター、ステフィン・カリーの厳選ショット!
 
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