トロント・ラプターズは現地時間４月19日、渡邊雄太と本契約を結んだことを発表した。

　大学卒業後ドラフトにかからず、グリズリーズと２WAY契約を結んで２年間プレーしていた渡邊だったが、昨季オフにＦＡに。しかしその後ラプターズのトレーニングキャンプに招待され、エキジビット10契約（２WAY契約に切り替えることができる無保証契約）を結ぶと、プレシーズンマッチでアピールに成功し、２WAY契約を締結。今季は一時出場機会を失うも、与えられた出番を生かして着実に結果を残してきた。いくつものハードルを乗り越え、自らの手で掴み取った念願の本契約だ。

　海外メディアも、この決定にはご満悦のようだ。

　ラプターズ専門メディア『RAPTORS REPUBLIC』は、「概して、良いビジネスのひとつだ。彼が報われるのを見られるのは素晴らしい」と喜びをもって伝え、特に課題とされていた攻撃面でのここ最近の貢献を称賛している。

「彼は常に素晴らしいディフェンダーであり、攻撃のつなぎ役だ。しかし彼はシュートも上手く、意図をもってドライブし、ゴール周辺でフィニッシュを決める。トロントが３連勝を飾った大きな理由だ」
  　地元紙『TORONTO STAR』も、渡邊との本契約締結は「現在、そしてラプターズの将来にとって正しい決定だ」と評価し、「この契約にほとんど驚きはない。ワタナベは常に素晴らしく、間違いなくNBAプレーヤーのように思える」とその実力に太鼓判を押した。「本当に興味深い選手で、まだ若く完成されていない。伸び代を多く残し、彼には成長する意思もある。（本契約は）必要な大きな一歩だ」と、将来性にも期待を示す。

　また、NBA専門サイト『SLAM』も本契約締結を報じ、渡邊の今季の活躍を振り返っている。

「価値あるディフェンダー、ワタナベはラプターズのベンチに光をもたらし、今季３ポイントでキャリアハイの40%を記録している。平均13.4分の出場で3.3リバウンドを奪い、この３年目のプレーヤーはラプターズのバックボードに強い存在感を与えた」

『RAPTORS REPUBLIC』の読者コメント欄には「妥当だ」「よくやった、頑張った結果だ」という書き込みもあり、現地の評価、期待は高まる一方。今度は何を成し遂げてくれるのか、さらなる飛躍に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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