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NBA

東京五輪中に移籍も。国を背負って戦うNBA選手たちがFA交渉について心境を吐露「簡単なことじゃない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.08.03

五輪期間中にスペインのルビオ(左)はキャバリアーズへトレード。フランスのフォーニエ(右)はニックスとの契約に合意した。(C)Getty Images

五輪期間中にスペインのルビオ(左)はキャバリアーズへトレード。フランスのフォーニエ(右)はニックスとの契約に合意した。(C)Getty Images

 バスケットボール界では現在、東京五輪で世界の強豪国が日本へ集結。8月3日から決勝トーナメントが幕を開けた。

 一方、NBAでは7月29日(日本時間30日、日付は以下同)にドラフトが行なわれ、2日からフリーエージェント(FA)選手との交渉が解禁。6日から契約も可能となるため、例年のように多くの選手たちが新たな契約を締結、あるいは移籍を選択することになる。

 そんななか、フランス代表としてオリンピックに出場中のニコラ・バトゥームは(ロサンゼルス・クリッパーズ/制限なしFA)は「外部から入ってくる情報を遮断するのは簡単なことじゃない。でも僕にとっては極めて簡単だ。いま自分が何にフォーカスすべきか分かっているから」と話していた。

 昨季ボストン・セルティックスでプレーし、完全FAとなっていたフランスのエバン・フォーニエは「決断を急ぎたくない」と語っていたが、本日ニューヨーク・ニックスとの契約合意が発表された。
 
 FA戦線だけでなく、ドラフト指名権が絡んだトレードも起こっており、スペイン代表の司令塔リッキー・ルビオはミネソタ・ティンバーウルブズからクリーブランド・キャバリアーズへ移籍。

 チームメイトの移籍にショックを受けた選手もいる。オーストラリアのジョー・イングルズ(ユタ・ジャズ)は、計6年間共闘したデリック・フェイバーズがオクラホマシティ・サンダーへトレードされた一報を知り、次のように語っている。

「なんだか自分の家族と離れ離れになってしまう感じだ。彼とは家族ぐるみの付き合いがあって、すごく仲も良かったんだ。トレードされたことを知って最悪な気分になったよ。でもこれはビジネスのうちなんだということを理解しないといけない」

 パティ・ミルズ(サンアントニオ・スパーズ/制限なしFA)は「この数週間は、僕の人生の中でも重要な期間。自分だけでなく、チームメイトたちにも(FA戦線で)邪魔しないようにしていく」と断言した。

 NBAでは選手の移籍もビジネスの一部であり、ごく限られたスタープレーヤーを除けば誰がトレードされてもおかしくはない。難しい状況の中、オリンピックで金メダルを目指して戦う選手たちにはプレーに集中し、ベストなパフォーマンスを発揮してほしいものだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 

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