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NBA

首脳陣とエースの間に亀裂!? シアカムが悩める胸中を吐露「『僕のチームだ』と感じたことは一度もない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.09.17

ラプターズのエースとして期待されるシアカム。トレードの噂が付きまとう現状に苦しんでいると明かした。(C)Getty Images

ラプターズのエースとして期待されるシアカム。トレードの噂が付きまとう現状に苦しんでいると明かした。(C)Getty Images

 2018-19シーズンの覇者トロント・ラプターズが、変革を迫られている。

 当時の優勝の原動力となったカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)とダニー・グリーン(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)は、直後のオフに揃ってチームを退団。翌20年にはマルク・ガソル、サージ・イバカ(現クリッパーズ)のベテランビッグマン2人もFAで移籍し、今夏は9シーズン在籍したカイル・ラウリーがサイン&トレードでマイアミ・ヒートへと去った。

 ニック・ナース・ヘッドコーチの下で若手選手を育成し、現在は生え抜きのパスカル・シアカムとフレッド・ヴァンブリートを中心に据えているものの、昨季は7年続いていたプレーオフ出場を逃してしまった。

 ラプターズを退団したラウリーは、9月1日にCJ・マッカラム(ポートランド・トレイルブレイザーズ)のポッドキャスト番組に出演した際に、古巣へ向けた胸中を明かしていた。

「俺にとってはチャンピオンシップを手にするか失敗するかのどっちかだ。マイアミ・ヒートへ行くことは彼らがそれを望んでいると感じたから。あそこにはジミー・バトラーという親友もいる。マイアミはチャンピオンシップを勝ち取りたいと心底望んでいると感じたんだ」
 
 続けて、「もしチャンピオンシップのためにプレーしていないんだとしたら、いったい何のためにプレーしているんだ?」と持論を展開。「それが俺のフリーエージェンシーにおけるプロセスだった。『俺はどこに行けばチャンピオンになれるのか?』そればかり考えていた」

 ラウリーは昨季途中にトレードでの移籍が決定的となるも、デッドラインまでに成立せず、一旦はチーム残留となった。とはいえ、優勝した当時からチームが弱体化している状況に思うところがあったのだろう。

 昨季のラプターズは、新型コロナウイルスによる移動制限のため、フロリダ州タンパのアマリー・アリーナを仮のホームとして戦った。当然ファンからのサポ-トを十分に得ることはできず、ホームで16勝20敗と負け越し。迎える今季は2シーズンぶりにスコシアバンク・アリーナでホームゲームを開催できる許可が下り、トロントの熱狂的なファンとともにプレーオフ返り咲きを目指せる。

 もっとも、ラウリーとのサイン&トレードでゴラン・ドラギッチ、プレシャス・アチウワこそ獲得したものの、新戦力は新人のスコッティ・バーンズ、サム・デッカー、シヴィ・マカイルークくらい。お世辞にもチャンピオンシップを狙えるロースターとは言えない。
 
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