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NBA

ユーロリーグを沸かせるドンタ・ホール。かつて渡邊雄太の“ライバル”だった男が海を渡ったワケ<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.10.18

今年2月には渡邊とチームメイトになったホールは、現在ユーロリーグでエネルギッシュなプレーを見せている。(C)Getty Images

今年2月には渡邊とチームメイトになったホールは、現在ユーロリーグでエネルギッシュなプレーを見せている。(C)Getty Images

 今季も数人のNBA経験者がユーロリーグに加わったが、そのなかでも開幕直後から目覚ましい活躍を見せているのが、モナコに入団したビッグマン、ドンタ・ホールだ。

 現在4節まで消化したユーロリーグで、ホールはリバウンド(平均7本、リーグ4位)、ブロック(平均1.75本、同2位)、2ポイント成功率(75%、同4位)の3部門でリーグのトップ4入り。この4試合はいずれもベンチスタートで、平均18分とプレータイムは多くないが、30分以上コートに立っているシューターのマイク・ジェームズ(平均16.3点)に次ぐチーム2位の平均11.5点をマークしている。

 とりわけフィールドゴール成功率が75%というのは、抜群の効率の良さを象徴していると言っていい。チームハイの平均7リバウンドのうち、オフェンシブ・リバウントが平均3本というのも貢献度の表われだ。
 
 アラバマ州出身のホールは、高校時代は平均得点、リバウンド、ブロックでシーズン・トリプルダブルを記録するほどの、身体能力に長けた有望株だった。進学したアラバマ大では、現在クリーブランド・キャバリアーズで活躍する2学年下のコリン・セクストンとも共闘。その後輩は2018年ドラフトで8位指名を受けてNBAへの扉を開いたが、翌年のドラフトにエントリーしたホールは指名から漏れた。

 しかしサマーリーグを経てデトロイト・ピストンズとExhibit 10 契約にこぎつけると、主戦場となったGリーグのグランドラピッズ・ドライブで、38試合に出場し平均15.5点、10.6リバウンドをマーク。フィールドゴール成功率66%という好成績を記録して、 Gリーグのオールルーキーチームに選出されている。

 その後はピストンズ、ブルックリン・ネッツ、Gリーグ・イグナイトでいずれも短期間プレー。今年2月にはトロント・ラプターズと10日間契約を結んだことで「渡邊雄太の契約に影響するのでは?」と彼の名前が話題に上った。

 結局ラプターズの試合には出場せず、下部組織のラプターズ905で3試合に出場(平均14点、6.3リバウンド)。シーズン終盤はオーランド・マジックに所属すると、13試合に出場し平均13分のプレータイムで5.6点とまずまずの数字をマーク。自身の評価を高め始めていたところだった。
 
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