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NBA

八村塁はウィザーズ復帰前にGリーグで調整?指揮官が示唆「彼のためになるかもしれない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.11.16

八村は今年6月のシクサーズとのプレーオフを最後に、NBAのコートから遠ざかっている。(C)Getty Images

八村は今年6月のシクサーズとのプレーオフを最後に、NBAのコートから遠ざかっている。(C)Getty Images

 今季好調のワシントン・ウィザーズは現地時間11月15日(日本時間16日)にホームで行なわれたニューオリンズ・ペリカンズ戦で105-100で勝利。今季戦績を10勝3敗としイースタン・カンファレンス首位に浮上した。

 そんななか、この試合前にウィザーズのウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチ(HC)は今後戦列復帰することが予想されている八村塁について言及した。

「(離脱していた選手を導入するのは)簡単なことではない。チームは好調だし、コーチ陣は場合によって考えすぎてしまう。どのようにしてチームを乱さずに導入できるかについて策を練るが、その一方でバンドエイド(絆創膏)を一気にはがすように復帰した選手をどんどん使うという手段もある」

 トレーニングキャンプを欠席した八村は、10月中旬のプレシーズン期間にワシントンD.C.へ到着後、コーチ陣との個人練習が続いており、現時点でチームへ完全に合流する目途は経っていない。

「(合流の)タイミングが近づいた時に、検討すべきことだね。少しずつ、調整のペースを上げていきたい。一晩でできることじゃない。(ルイの)フィジカル面やロースターの状況にもよるが、彼がどのラインナップと最も噛み合うのか、といった試行錯誤をしていかないといけない」

 現状で、八村は個人練習とコーチ陣との1対1が中心で、フィルムスタディで戦術を学ぶことにも時間を費やしている。
 
 日本代表として今夏に東京オリンピックへ出場したとはいえ、八村が最後にNBAのコートへ立ったのは昨季のプレーオフが行なわれた6月上旬のこと。あれから約半年が経過しようとしていることもあり、入念な調整をしているということなのだろう。

 そこで指揮官は、今後八村が戦列復帰へのプロセスを歩んでいくうえで不可欠な実戦形式の練習について話していた。

「(個人練習をクリアして)次に向けての見通しはまだ立っていないが、いずれは実戦形式の練習を開始しないといけない。それが1対1あるいは2対2、もしくは3対3なのか、実戦形式を通して状態をチェックしないといけない。最近は練習日が少ないし、練習がある日でも実戦形式があまりない。どうにかして実戦形式を重ねていかないといけない。Gリーグ、もしくは(ウィザーズの)若手選手たちと実戦形式をすることになるかもしれない」

 現在はGリーグも開幕しているため、八村が調整のためウィザーズ傘下のキャピタルシティ・ゴーゴーの練習に参加し、Gリーグの試合にも出場する可能性があると示唆していた。

「私はその両方を検討している。チームのメディカルスタッフの判断にもよるが、チームの施設やリソースはそのためにある。練習場は同じ場所だし、両チームとも常に協力し合っているから、(Gリーグで)調整できるなら彼のためになるかもしれない」

 アンセルドJr.HCの言葉からは、八村がNBAの公式戦へ出場するためにはまだ時間を要すると受け取れる。チームが好調とはいえ、テストのような形で試合へ送り出すことはないだろう。

 八村がコンデョションを整えて新体制のチームへ合流するまで、気長に待ちたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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