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NBA

順調なFA戦線を過ごすシクサーズ。“プレーメーカー”ハーデンの周囲を固めて新シーズンへ<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.07.06

悲願の優勝に向け補強を進めるシクサーズ。ハーデンの再契約も既定路線と見られている。(C)Getty Images

悲願の優勝に向け補強を進めるシクサーズ。ハーデンの再契約も既定路線と見られている。(C)Getty Images

 リーグ最高級のビッグマン、ジョエル・エンビードを擁するフィラデルフィア・セブンティシクサーズは、昨季途中にブルックリン・ネッツからジェームズ・ハーデンを加え超強力デュオを形成。頂点を目指してプレーオフへ臨んだが、マイアミ・ヒートとのカンファレンス・セミファイナルで敗れてシーズンを終えた。

 このシリーズでは、開幕前にエンビードが右眼窩骨折と軽度の脳震盪によって最初の2試合を欠場。第3戦から復帰した大黒柱の奮戦もあり、2勝2敗のタイへ持ち込むも、第5戦から2連敗を喫した。シクサーズは過去5シーズンのうち4度目のイースト準決勝敗退と、今年も壁を超えることができなかった。

 シーズン終了後、バスケットボール運営部代表のダリル・モーリーは、ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)の続投を明言。現状体制を維持して戦っていく方針を打ち出していた。

 現地時間6月30日に幕を開けたフリーエージェント(FA)戦線で、シクサーズはPJ・タッカーと3年約3320万ドル(約44億8200万円)、ダヌエル・ハウスJr.と2年850万ドル(約11億4750万円)、トレベリン・クイーンと2年330万ドル(約4億4550万円)で契約合意。
 
 さらにダニー・グリーン、今年のドラフト1巡目23位で指名したデイビッド・ロビーを放出し、メンフィス・グリズリーズからディアンソニー・メルトンの獲得にも成功した。

 来季契約(プレーヤーオプション)を破棄して完全FAとなったハーデンとは引き続き交渉を進めており、複数年契約を結ぶ意向だと『ESPN』などが報じているため、総合的に戦力アップして来季を迎えられると言っていいだろう。

 タッカーは即戦力のベテランで、3ポイントとディフェンスに秀でた3&Dとして計算でき、ハウスJr.とともにヒューストン・ロケッツ時代にハーデンとプレーした経験を持つ。

 昨季ロケッツで10試合に出場して平均4.3点を残したクイーンは、ロケッツ傘下のGリーグチーム(リオグランデバレー・バイパーズ)で平均25.3点、6.7リバウンド、5.2アシスト、3.2スティールをあげてMVP、オールGリーグ1stチーム、オールGリーグディフェンシブチームに選ばれた25歳。優勝にも貢献してファイナルMVPにも輝いている。
 
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