渡邊雄太が新天地ブルックリンで躍動している。

　現地時間11月１日、本拠地バークレイズ・センターで行なわれたシカゴ・ブルズ戦に出場したネッツの渡邊は、今季最長の27分48秒間コートに立ち、同最多の10得点（フィールドゴール４／６、３ポイント２／３）、４リバウンド、２ブロックをマーク。チームは99－108で敗れたものの、攻守で存在感を放った。

　第１クォーターに５試合連続となる３ポイントを成功させた渡邊の見せ場は後半。チームが７点をリードした第３クォーター残り６分36秒にシックスマンとしてコートに入ると、同５分39秒にケビン・デュラントのパスを受けてドライブからボースハンドダンクを成功。同３分59秒には味方のこぼれ球をダンクで押し込み、雄叫びをあげた。

　さらに同クォーター終盤にビッグプレーが飛び出す。残り１分を切ったネッツの攻撃でレイアップをミスした渡邊は、審判に相手のファウルを主張するもノーコール。それでもブルズの速攻に対して猛スピードで自軍へと戻ると、相手エースで５度のオールスター出場を誇るデマー・デローザンのシュートを背後から強烈なブロックで叩き落とした。
  　この“ハエ叩きブロック”は、現地の中継をはじめSNSなどで興奮をもって伝えられ、NBAが連日発表しているリーグ公式のトップ10プレーにも選出。同日に行なわれた計４試合の中から堂々の６位に選ばれ、渡邊は過去２シーズンに続くランクインを果たした。

　なお、この日のトップ10にはマイアミ・ヒートのバム・アデバヨによるアリウープ＆ブロック（10位＆３位）や、ミネソタ・ティンバーウルブズの好守備からのトランジションプレー（２位）などが選出。１位はゴールデンステイト・ウォリアーズの大エース、ステフィン・カリーが披露した華麗なアシストからの３ポイントシュートが選ばれた。

　この日の試合前にスティーブ・ナッシュHCの電撃解任が発表されるなど、開幕から不安定さを露呈するネッツ。しかしその中でも渡邊はコートに立てば常に全力プレーを続け、ここまで７試合で平均15.4分、4.4点、フィールドゴール成功率60.0%、３ポイント成功率58.3％と好調を維持している。スター軍団で輝く“背番号18”の躍進から、今後も目が離せない。

構成●ダンクシュート編集部