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NBA

“コーチ・ロンド”の采配ズバリ!クーズマがウエストブルックを封じ込め、レイカーズがロケッツに逆転勝利

ダンクシュート編集部

2020.01.20

クーズマは守備でウエストブルックを封じ込めると同時に、オフェンスでも後半だけで17得点(計23得点)をあげる活躍で逆転勝利の立役者に。(C)Getty Images

クーズマは守備でウエストブルックを封じ込めると同時に、オフェンスでも後半だけで17得点(計23得点)をあげる活躍で逆転勝利の立役者に。(C)Getty Images

「クーズマを彼につけてみてはどうですか?」

 ロサンゼルス・レイカーズは現地時間1月18日のヒューストン・ロケッツ戦、6点ビハインドでハーフタイムを迎えた。前半だけで相手の司令塔ラッセル・ウエストブルックに22得点(フィールドゴール12本中9本成功)を許す苦しい状況。右手薬指の骨折で離脱中のラジョン・ロンドは、「どうにかして貢献しないといけなかった」という思いから“コーチ”として、フランク・ヴォーゲル・ヘッドコーチにウエストブルックのマーク役変更を提案したという。

 背中の負傷で欠場したアンソニー・デイビスに代わり、5試合連続でスタメン起用された3年目のカイル・クーズマはロッカールームでの舞台裏をこう振り返る。

「ロンドはハーフタイムのロッカールームで俺に『彼を守れるか』とだけ尋ねた。俺は『もちろん』と答えたよ」

 前半、ウエストブルックに対してはダニー・グリーンやエイブリー・ブラッドリーがマッチアップしていたが、ドライブやポストアップを止められず、イニシアチブを取られていた。その状況を見たロンドは、身長203cmとサイズのあるクーズマをストッパーにつけることを思いついたようだ。クーズマはその意図を代弁する。

「ウエストブルックは前半、俺たちを苦しめた。ウチのガード相手にポストアップして、大きな壁になった。彼は大きいし、強く、フィジカルに長けたガードだ。後半、より大きな選手を彼につけたんだ」
 
 このマークマン変更は見事に的中。クーズマはウエストブルックを後半13得点に抑えると同時に、自らも17得点をあげて124-115の逆転勝利を呼ぶ立役者となった。データ分析会社『Second Spectrum』によれば、クーズマは26ポゼッション(うち後半に25ポゼッション)でウエストブルックと対峙。クーズマがマッチアップした時は、ロケッツのオフェンシブ・レーティングが101.9から92.3に下がっており、ディフェンスがいかに効いていたかを数字も物語っている。

「俺は守備に自信がある。彼(ウエストブルック)の前に立ちつづけて、ファウルせずにタフなショットを打たせ続けた」

 クーズマはトレードの噂が浮上し、ゲームに集中するのが難しい状況だが、1月11日のオクラホマシティ・サンダー戦で36得点を叩き出すなど、デイビス欠場の間に平均20.0点をマーク。大黒柱のレブロン・ジェームズもロケッツ戦の出来に太鼓判を押す。

「第3クォーターに多くの変化があったが、最も重要だったのはKuz(クーズマの愛称)がラスのスイッチを切って、タフについたことだ。ラスが速攻する時のフィニッシュ力、速いペースでプレーする能力、アスレティック能力は驚異的だけど、Kuzは体を彼の前に置き続け、タフショットを打たせ続けた。それがゲームの流れを変えるのに役立った。彼は挑戦している」

 ベテランのドワイト・ハワードも「Kuzは若く、俺らベテランは彼に経験してきたことを教え続ける。彼は素晴らしい仕事をしているし、誇りに思う」と全面サポートを約束している。

 デイビスの穴を埋める活躍を見せるクーズマは、百戦錬磨のスーパースターたちからも信頼を勝ち獲っているようだ。

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構成●ダンクシュート編集部
 
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