現地８月24日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸が敵地でのサンディエゴ・パドレス戦に先発。６回を投げ４安打６奪三振２四球２失点で降板した。同点で迎えた７回に打線が一挙５点を奪い勝ち越し。勝利投手の権利が転がり込んだ。

　打線から先制点をもらった直後の立ち上がり、山本は先頭のフェルナンド・タティースJr.にいきなり９球も粘られる。結局四球を与えるも、続くルイス・アラエスをカーブで二ゴロ併殺。強打者マニー・マチャドは、97.3マイル（約157キロ）の直球で空振り三振に仕留めた。

　２回は２つの空振り三振を奪い三者凡退。３回は１死からジェイク・クローネンワースに初安打を許すと、続く９番エライアス・ディアズにはカウント2-2からツーシームが高めに浮いてしまい逆転２ラン。敵地ペトコパークから大歓声が上がるなか、右腕はマウンド上で悔しげな表情を浮かべ絶叫した。だがすぐに気持ちを切り替え、後続のタティースJr.とアラエスを打ち取った。

　５回は先頭のガビン・シーツに左二塁打を浴びるが続くエギー・ロザリオを三球三振。クローネンワースには四球を与えて１死一、二塁にランナーを背負うが後続を凡打とし、強力打線を２失点でしのぐ。

　すると６回、ドジャースはフレディ・フリーマンが17号ソロを放ちついに２対２の同点。頼れる男がエースの粘投に貴重な一発で応える。

　球数が82球に達していたが山本は６回も続投。先頭のアラエスを２球で仕留める。続くマチャドは左前打で出塁を許すがオハーンを中飛。一発のあるザンダー・ボガーツをカウント1-2で追い込むと、最後は外角のカットボールで空振り三振。魂の投球で雄叫びを上げた。
  　92球を投げ抜いた山本はこの回限りで降板。クオリティスタートを挙げ、先発として試合を作った。

　ドジャースは７回１死一、二塁の好機をつなぐと、９番ラッシングが値千金の右越え３ランでついに５対２と勝ち越し。山本とバッテリーを組んだ24歳のルーキー捕手が大仕事をやってのけ日本人右腕に勝利投手の権利が転がり込んだ。

　さらに２死一塁からフリーマンがこの試合２本目のアーチが飛び出し一挙５得点。このままドジャースが勝てば、山本に11勝目がつく。

構成●THE DIGEST編集部

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