現地９月４日、ピッツバーグ・パイレーツの若きエースのポール・スキーンズが、本拠地PNCパークで行なわれたロサンゼルス・ドジャース戦に先発登板した。昨年の新人王から球界屈指の右腕へと進化した23歳が、強敵ドジャース相手に圧巻の投球を披露した。

　スキーンズは６回94球を投げ、わずか２安打を許したのみで、８奪三振、１四球、無失点と危なげない内容でドジャース打線を封じ込め、チームの５対３での勝利に大きく貢献した。パイレーツはこの勝利で、ドジャースとの３連戦をスイープした。
  　MLB公式サイト『MLB.com』よると、試合後スキーンズは「こういう試合こそ楽しい。ホームで、おそらく野球界最高のチーム相手にスイープを狙えるなんて最高のチャンスだし、これを当たり前だと思ってはいけない」と、謙虚な姿勢と笑顔を見せた。

　また、サイ・ヤング賞候補とされることについて問われると「結局はマウンドでの内容がすべて。残り４、５試合、オフに入る前にやり残しがないよう全力で投げたい。結果がどうであれ、納得できる投球を積み重ねたい」と冷静に話し、自身の成長を重視する姿勢を強調した。

　今季のスキーンズは29試合に登板し、10勝９敗、防御率1.95をマーク。投手の安定感を示すWHIP（１イニングあたりの与四球と被安打数の合計）は驚異の「0.94」を記録している。一般的に先発投手で1.20を切ればチームのエース級、1.00を下回れば球界を代表する超一流ピッチャーとされる中で驚異の数字を叩き出している。さらに通算195奪三振は、フィラデルフィア・フィリーズのザック・ウィーラーと並び、ナショナルリーグのトップに立っている。

　圧巻の投球でリーグ屈指のドジャース打線を封じ込めたスキーンズ。若き剛腕は、球団の歴史に新たな１ページを刻みつつある。

構成●THE DIGEST編集部

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